CEATECがいま、見直されているワケ異業種交流、情報発信の最適ツールだ

毎年秋に開催されるIT・エレクトロニクス総合展示会「CEATEC JAPAN」に対する評価がいま、見直されている。これまでコンシューマエレクトロニクスに注目が集中したCEATEC JAPANだが、IT・エレクトロニクスの“総合展”として着々と進化し、昨今では異業種交流、情報発信に役立つツールとして再評価され、注目を集めているのだ。

» 2015年01月21日 00時00分 公開
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2015年注目アプリに共通するキーワードとは?

 2015年が幕を開けた。

スマートグラスなどウェアラブル機器は2015年注目のアプリだ (写真はCEATEC JAPAN 2014 東芝ブースより)

 技術革新が著しいIT・エレクトロニクス業界は2015年も、さまざまな新技術を数多く生み出していくだろう。特に、スマートウオッチやスマートグラスに代表されるウェアラブル機器、先進運転支援システム(ADAS)などを搭載する次世代自動車、省エネ化を目指したスマートエネルギーシステム、医療や製造現場でのロボットなどの分野で革新的な技術の誕生が期待されている。

 こうした2015年、IT・エレクトロニクス業界で注目される新技術分野には、1つの共通点が存在する。“異業種、異分野との融合”だ。

 これまでIT・エレクトロニクス業界での技術革新はどちらかといえば、業界内で独自の進化を遂げ発展してきた。携帯電話機やPC、デジタルテレビなどがそうであり、IT・エレクトロニクス業界が機器を生み出し、社会に展開してきた。しかし、これから新たな技術進化が期待される分野は、どれもIT・エレクトロニクス業界だけでは完結しない分野だ。

 その代表格が自動車だろう。IT・エレクトロニクス技術と自動車技術が融合しない限り、電気自動車や自動運転車など次世代自動車は実現されない。

 Appleのスマートウオッチ「Apple watch」の発売で一気にことし花開くと予想されるウェアラブル機器もそうだ。時計やメガネ、衣料品といったモノが、これまで距離があったり、無縁だったりしたコンピューティング分野と結び付きこれまでにない新たな価値を生み出そうとしている。また、ウェアラブル機器を活用した医療やヘルスケアサービスも、IT・エレクトロニクス業界と医療業界が手を取り合って、生み出そうとしている。

異業種、異分野との交流は不可欠

 こうした状況で、IT・エレクトロニクス業界に求められるのが、異業種・異分野とのコミュニケーション力だ。これまでのように、自社、業界内で閉じこもった事業/技術開発では、新たな価値を生み出しにくくなっている。逆にいえば、自社や業界内では平凡な技術でも、異業種との融合で思いがけない価値を生み出すようなチャンスも存在する。いずれにせよ、これからは、全く無縁で、思いも寄らない未知の業界、企業と連携して技術革新を遂げなければならないだろう。

インターネットの不足を補う“交流ツール”とは?

 インターネットが発達し、世界中の企業や人とすぐにコミュニケーションが図れる時代となり、これまで以上に異業種・異分野のパートナーを見つけやすく、連携しやすい環境が整っている。しかし、あまたあるインターネット上の情報から、理想の相手を見つけ出すのは至難の業だ。インターネットの情報だけでは、相手の考え方や熱意などは把握しきれず、やはり最終的には実際に顔を合わせ、実際の技術を目にして、パートナーを選ぶ必要があるだろう。

 そこで、異業種・異分野との交流に、インターネットの不足を補う便利で欠かせないツールがある。展示会だ。

世界中から多くの人が集まる展示会は、“交流”に最適な場だ

 展示会は、数十年前から存在し、古典的なマーケティングツールと思われがちで、実際、インターネットの普及に伴って規模を縮小してきた展示会が多い。ただ、昨今は異業種・異分野との交流の場として、見直されつつあるのだ。

 異業種・異分野との連携の重要性が増すに連れ、異業種・異分野のパートナーを探す目的での展示会来場者の数はおのずと増える。特に、開催規模の大きな展示会ほど、パートナー探しが効率的に行えるため、その傾向は顕著だ。そして展示会自体も、これまでの業界内での交流ではなく、異業種・異分野との交流に主眼を置いたイベントを催している点も、異業種・異分野との出会いを求める来場者の増加に拍車を掛けているようだ。

 そこで、異業種・異分野との交流に最適なツールとして見直され、ぜひ読者の皆さんにも活用してほしい展示会の1つとして、「CEATEC JAPAN」(シーテック・ジャパン)を紹介していこう。

高まる注目、増える来場者

 CEATEC JAPANは、「日本エレクトロニクスショー」(1962年〜)と「COM JAPAN」(1997年〜)というIT・エレクトロニクス業界の代表する2つの展示会を統合し、2000年から毎年秋に開催される展示会だ。その開催規模は、国内のみならず、アジアを代表するIT・エレクトロニクスの総合展示会といえる。国内のIT・エレクトロニクス業界に従事する人ならその名を知らない人はいないといっても過言ではないほど、その知名度は高い。特に、薄型ディスプレイの普及初期段階には、数々の新技術、新製品がCEATECで披露され、一般消費者を含めて大きな注目を集めた。

 その一方で、2008年のリーマンショック以降、デジタルテレビをはじめとした世界的な民生機器需要の低迷を受け、CEATECでのコンシューマ関連展示も規模が縮小傾向となった。そのため、「CEATECそのものも縮小した」というイメージを持つ人も多いかもしれない。

 しかし、CEATACは、IT・エレクトロニクスの“総合展”であり、もともとコンシューマ関連分野に限った展示会ではない。そのため、IT・エレクトロニクス業界の新たなトレンドを生み出す展示会として着々と進化し続けてきているのだ。そして、昨今では、前述したように、IT・エレクトロニクス業界が避けることのできない“異業種・異分野との交流”を効率的に行える展示会としての性格を加え、国内外から多くの注目を集めている。

IT・エレクトロニクスの総合展であるCEATECでは、さまざまなアプリケーションに向けた電子デバイス/材料から機器、システム、ソリューションまでの最先端技術/製品が展示される

 昨年、2014年も異業種・異分野との交流の場の提供を目指し10月7〜11日に千葉・幕張メッセで「CEATEC JAPAN 2014」が開催され、新たなイベントや取り組みが実施された。

異業種交流をサポートする数々のイベント

CEATEC 2014での「NEXTイノベーションプラザ」には大手自動車メーカーからの出展も相次いだ

 メインとなる展示会場では、IT・エレクトロニクスと、他分野/他業種が融合することで生まれてくるモビリティ、エネルギー、ロボティクス、ヘルスケア、ウェアラブル、ソフトウェア&コンテンツ、データマネジメント、セキュリティ&サーベイランスという8つのテーマで先端技術/製品を集めた展示ゾーン「NEXTイノベーションプラザ」が新設された。

 同ゾーンには世界的な自動車メーカーなど大手企業だけでなく、独自技術を持つベンチャー企業や大学/研究機関も多数出展。ゾーン内には、特設のセミナーステージが設けられ、出展各社が自社の技術やビジネスモデルに関してプレゼンテーションを開き、来場者への理解を深める場として活用。来場者も、普段、接する機会が少ない異業種の企業やベンチャー企業、研究機関と交流できる場として、好評を得たという。

 さらに、出展者、来場者間の交流や展示物への理解を深めるプログラムとして、「CEATEC 技術者交流ガイドツアー」が催された。

CEATECならではの近未来体感ツアー

 CEATEC 技術者交流ガイドツアーは、来場した技術者5〜10人程度の少人数で、出展社ブースを訪問し、効率よく来場者、出展社間での技術的な交流を深める目的で企画された。こうしたガイドツアーは、他の展示会でも見受けられるが、CEATEC 技術者交流ガイドツアーではさまざまなユニークな試みが行われた。

近未来の要素を取り入れた「CEATEC 技術者交流ガイドツアー」の様子。参加者は、ホンダのパーソナルモビリティ「UNI-CUB β」に乗り、会場を移動し、各訪問ブースではセイコーエプソンのメガネ型ウェアラブルデバイス「MOVERIO(モベリオ)」を使い、説明を受けた。

 1つは、ガイドツアーのコンダクターに専門メディアの編集記者を起用し、編集記者の専門的な技術解説を交えながら、より内容の濃い技術交流が行われた点。もう1つは、ツアーを盛り上げるツールとして次世代技術を取り入れた点だ。

 ツアー参加者の会場移動に、ホンダのパーソナルモビリティ「UNI-CUB β(以下、UNI-CUB)」を使用。ツアー参加者は、体重移動だけで、移動方向や移動速度を調整できる未来型の乗り物である「UNI-CUB」を体感した。

さらに、参加者は、CEATEC 2014で注目を集めたセイコーエプソンのメガネ型ウェアラブルデバイス「MOVERIO(モベリオ)」を装着。シースルーグラスを採用したメガネ型情報端末であるMOVERIOの利点を生かし、訪問ブースの出展内容を紹介する動画や資料を閲覧しながら、説明員からの説明を受けた。

左=パーソナルモビリティ「UNI-CUB β」での移動 / 右=メガネ型ウェアラブルデバイス「MOVERIO」をブース説明

 次世代モビリティにまたがり、スマートグラスを装着する近未来をそのまま再現したかのようなツアー一行の姿は、多くの来場者の注目を引き、ツアーの行く先々で黒山の人だかりができた。ガイドツアーを受け入れた出展社からは、「ブース訪問者増、知名度向上に役立った」との声も聞かれ、集客の一助となった様子。また来場者からも「CEATECらしい技術を体感できよかった」や「ガイド付きのツアーで、より展示物や出展社の理解が進んだ」との評価があったという。

 CEATEC主催者では2015年10月に開催されるCEATEC JAPAN 2015でも同様のガイドツアーを実施する予定であり、ツアーへの技術/製品提供企業や、ブース訪問希望企業を順次、募っているという。

国内外のメディアも注目し、効率的な露出が狙える!

 CEATEC JAPANが異業種・異分野との交流に最適なツールといえる要素としては、展示会場外への情報発信力の高さも挙げられる。IT・エレクトロニクス業界の展示会として、来場者規模同様、来場するメディア数も国内屈指の規模を誇るからだ。

EE Times Japanの「CEATEC 2014 特集サイト」 EE Times Japanの「CEATEC 2014 特集サイト」

 CEATEC 2014でのメディア来場者数は、1546人を数え、会期中だけでも90社以上のメディアがCEATECを取り上げたことが確認されている。例えば、アイティメディアの運営するEE Times Japan/EDN Japan/MONOistの3メディアは、CEATEC開幕1カ月前から「CEATEC 特集サイト」を開設し、出展各社の見どころを掲載した他、CEATECリポート記事として30社以上の企業を取り上げて記事掲載を行っている。EE Times Japan/EDN Japan/MONOist以外のメディアでも、CEATECに関連した特集サイトや特集紙面を展開しているメディアは多数あり、メディアへの露出機会に多い展示会だといえるだろう。

 さらにメディア露出の機会を提供するイベントとして「CEATEC AWARD」も行われている。既に4回の開催を数え、各メディアにもその年を代表するIT・エレクトロニクスの技術、製品に与えられる賞として定着し、メディアでも広く取り上げられるようになっている。

 そして、情報発信の範囲は国内のみならず、海外へも広がっている。

 CEATEC 2014では、世界24カ国・地域から150社が出展したこともあり、海外メディアからも多くの来場を集めた。CEATECでは近年、海外でのCEATEC関連報道をより活発にさせるため、米国のメディア関係者らが優れた出展物を表彰する「米国メディアパネル・イノベーションアワード」を毎年実施。同アワードなどの効果により、CEATEC出展社が海外メディアで紹介される機会も年々増えてきているという。

 さらにCEATECでは、海外への情報発信強化として、CEATEC会場の様子を動画にして、グローバルにネット配信する「CEATEC TV」を開設。CEATEC 2014では、30社の出展社ブースの展示内容を動画化し、全世界に発信中だ。

CEATEC 2015の出展受け付け始まる!

 異業種、異分野に対し、グローバルに広く情報発信していくことが迫られる中、異業種、異分野との交流に重点を置くCEATECは、格好のツールだといえる。

 CEATECは、2015年10月の会期で盛大に開催される予定であり、CEATEC 2014を上回るさまざまな新たなイベント、取り組みを実施すべく、準備が進められている。そして、2015年1月28日からCEATEC 2015の出展申し込み受け付けが始まる。

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提供:一般社団法人日本エレクトロニクスショー協会
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2015年2月20日