10分間で頭部を完全冷却 熱中症対策に特化した「可動式冷却ブース」が誕生:製造マネジメントニュース
ブイキューブは「第3回ワークプレイス改革 EXPO 【東京】」で、熱中症対策に特化した可動式ブース「テレキューブクール プロ」を披露した。同製品は工場や倉庫など空調が効きづらく、高温になる環境下での使用を想定している。
ブイキューブは「第3回ワークプレイス改革 EXPO 【東京】」(2026年6月17〜19日、東京ビッグサイト)で、熱中症対策に特化した可動式ブース「テレキューブクール プロ」を披露した。
テレキューブクール プロは、可動式ブースのオリジナル製品の開発実績を豊富に有するNiFTと共同開発した、工場や倉庫など空調が効きづらく、高温になる環境下での熱中症対策用の可動式冷却ブースだ。同製品は、最大5人まで収容が可能である。
10℃以下の冷気をブース内に送り込む、筐体と一体型の強力な冷却機能を備えており、天井部には空気を循環させるための強力な拡張ファンを設置している。これにより、作業者は休憩時に、頭部へ冷風を一気に当てることで、5〜10分という短時間で効率的にクールダウンが可能だ。
筐体の壁面には約4cmの厚い断熱材を一面に敷き詰めており、ガラスの部分には3重ガラスを採用することで、高い断熱性と密閉性を確保している。また、床材には油汚れなどが染み込みにくい専用の素材が使用されている。ブイキューブの説明担当者は「冷却機の設定温度は5〜6℃まで下げることも可能だが、実際のブース内の空間温度は周囲の環境を考慮して約10〜15℃を推奨している」と語る。
テレキューブクール プロは、ブイキューブの可動式ブース「テレキューブ」をベースに開発している。2025年には発泡スチロールを筐体素材に用いたテストモデル「テレキューブクール ライト」を開発したが、45〜50℃に近い過酷な現場環境下においては、空間冷却能力に限界があったという。また、日本では労働安全衛生法に基づき、事業者に労働者の安全配慮義務が課されており、2025年6月には労働安全衛生規則の改正により、熱中症リスクの高い作業環境での報告体制整備や重篤化防止措置が義務化されている。
このような背景を基に、製造現場などのプロフェッショナルな環境に耐え得るテレキューブクール プロが誕生した。「強力なファンで頭部に冷風を当てるというアイデアは、50℃の環境下で軽い熱中症になった際、冷却機のそばで頭部に風を当てて回復したという実体験から着想を得て、テレキューブクール プロに実装する運びとなった」(同担当者)。
建築基準法が適用される通常の休憩室の建設(プレハブ小屋など)では、非常用スピーカーやスプリンクラーの設置などで工期が長引き、コストがかかってしまう。しかしテレキューブクール プロは、筐体用と冷却機器用の100V電源を2つ用意するだけで稼働可能で、設置スペースを確保すれば容易に導入できる。「特別な200V電源や大掛かりな電気工事は不要で、在庫があれば最短3週間〜2カ月程度で設置が可能だ」(同担当者)。
テレキューブクール プロの導入ハードルを下げるため、買い切りではなくサブスクリプション(月額レンタル)モデルで提供し、夏場のみを想定した「半年プラン」と月額料金が半年プランより安くなる「1年間プラン」の2種類を用意するという。
テレキューブクール プロの機能強化の方向性として、今後はブース内の温度や空気の流れを自動で制御する仕組みの実装を目指す。また、協業する他社メーカーの技術を用いて、外見から熱中症のリスク状態を客観的に測る仕組みとの連携も検討している。
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