Bluetooth通信機能を備えた小型黒球式熱中症指数計:医療機器ニュース
タニタは、Bluetooth通信機能を備えた黒球式熱中症指数計「TC-310」を発売した。熱中症予防の指標となるWBGT、気温、相対湿度、黒球温度を測定、記録でき、データをiPhoneなどにリアルタイムで送信できる。
タニタは2019年7月1日、Bluetooth通信機能を備えた黒球式熱中症指数計「TC-310」を発売した。価格は3万円だ(税別)。
TC-310は、暑さの厳しさを示す指数「WBGT」を計測、記録し、そのデータをiPhoneなどにリアルタイムで無線送信できる。WBGTのほか、気温、相対湿度、黒球温度(輻射熱)も計測する。
計測データは、1分、5分、10分、30分、60分ごとに本体に記録でき、最大3万件のデータを蓄積、ダウンロードできる。最も細かい1分単位で記録した場合は、約20日分のデータを保存可能だ。データは対応アプリケーションを用いて、リアルタイムで確認できる。
保護等級IP65の高い防塵防水性能を持つため、屋内外で長期間使用できる。さらに、厚生労働省は「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」において「JIS B 7922」に準拠した暑さ指数計の利用を推奨しているが、TC-310は同規格のクラス2に準拠している。
本体サイズは60×112×33mmで、重量は約79g。携帯に便利な吊り下げ用のアタッチメントが付属する。
タニタでは、携帯型の黒球式熱中症指数計を2014年から販売している。今回発売したTC-310は、気象関連機関の研究者をはじめ、自治体、建設現場、工場、運動施設、屋内外のイベント会場などの管理者から寄せられていた、熱中症の関連指数をリアルタイムで記録し、管理したいというニーズに応えた業務用となる。
今後、通信プロトコルの公開によりシステム開発会社と連携し、企業や団体へ向けた熱中症予防システムを構築する。また、熱中症対策の関連サービスについても検討していく。
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