ニュース
作業者の生体情報から超局所の熱中症リスクを評価するスマート衣料システム:医療機器ニュース
クラボウは、大阪大学、信州大学、日本気象協会と共同で、熱中症予防に向けたリスク管理システムとスマート衣料「Smartfit」を開発する。生体情報を送信する心拍センサーとIoTプラットフォームについては、ユニオンツールと開発に取り組む。
クラボウは2017年3月22日、大阪大学、信州大学、日本気象協会と共同で、熱中症予防に向けたリスク管理システムとスマート衣料「Smartfit」を開発すると発表した。生体情報を送信する心拍センサーとIoT(モノのインターネット)プラットフォームについては、ユニオンツールと開発に取り組む計画だ。
Smartfitは心拍センサーなどを備え、作業者の心拍数や体表温度などの生体情報を取得する。取得したデータは「超局所リアルタイム熱中症リスク管理システム」に送られ、生体情報や気象情報、各地域での緊急搬送情報を用いてリアルタイムに熱中症リスクを予測・評価・管理する。現場管理責任者や作業者個人は、予測・評価結果をリアルタイムで確認できるようになる。
従来の熱中症リスク評価法は、暑さ指数のWBGT値や気温・湿度、実施作業の負荷度合いなどを用いていた。しかし、対象となる場所全体のリスクは評価できても、個々の作業現場や作業者の個別事情を踏まえた判断は難しかったという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- IoTが製造業のサービス化を呼ぶ?
モノ売りからコト売りへ――。IoT(モノのインターネット)の進展により、一昔前に製造業の周辺で言われてきたサービスビジネス拡大の動きが本格的に広がりを見せ始めています。しかし、「モノ」を主軸としていた製造業が「コト(サービス)」を中心としたビジネスモデルに切り替えるのは容易なことではありません。そこで本稿ではサービスビジネスの基本的な話を分かりやすく解説していきます。 - 製造業に襲い掛かる第3次IT革命の波
経済学者マイケル・ポーター氏と米国PTCの社長兼CEOであるジェームズ・ヘプルマン氏の共著でるIoTに関する論文「IoT時代の競争戦略」が公開された。PTCジャパンでは、同論文の内容を解説する説明会を開催した。 - 製造業向けIoT活用入門
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)に注目が集まる一方で、製造業がIoTを活用するための道筋は見えづらい状態にある。本稿では、幾つかの代表的なIoTの活用シーンを紹介するとともに、自動車向けテレマティクス(カーテレマティクス)を具体的な事例として、製造業がIoTから得られるメリットについて解説する。 - 「M2M」「IoT」「クラウド」――“つながる技術”が切り開く組み込みの未来
2013年11月20〜22日の3日間、パシフィコ横浜において恒例の組み込み関連イベント「Embedded Technology 2013/組込み総合技術展(ET2013)」が開催された。本稿では、多数のブースの中から“これからの組み込み技術”という視点でピックアップした展示デモの内容を紹介する。 - IoTのビジネスチャンスをどう見つけるか?
IoT(モノのインターネット)の進展により製造業においてもサービスビジネス拡大が期待されています。本連載ではサービスビジネスの基本的な話を分かりやすく解説しています。4回目となる今回はサービスビジネスにおけるマーケティング戦略について解説してきます。