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ニデック永守氏が代表取締役を辞任、会計不正につながる企業風土への反省から製造マネジメントニュース

ニデックは、代表取締役 取締役 グローバルグループ代表(取締役会議長)である永守重信氏が辞任し、名誉会長へと退く代表人事を発表した。

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 ニデックは2025年12月19日、代表取締役 取締役 グローバルグループ代表(取締役会議長)である永守重信氏が辞任し、名誉会長(非常勤)へと退く代表人事を発表した。

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ニデック 代表取締役 取締役 グローバルグループ代表の永守重信氏(写真は2020年決算時のもの)

 永守氏本人の意向だという。永守氏の辞任により、取締役会議長は、代表取締役 社長執行役員の岸田光哉氏が引き継ぐ。

 ニデックは、会計不正問題の渦中にあり、2025年10月28日には東京証券取引所から特別注意銘柄の指定を受けている。現在は第三者委員会の調査中で、2026年1月下旬に改善計画と状況報告書の開示を行う予定としている。

 2025年11月14日に行われた説明では、不正の要因として「短期的収益を重視し過ぎる企業風土」が指摘されており、その企業風土の刷新が求められていた。

 辞任に際し、永守氏は以下のコメントを発表している。

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永守氏のコメント文[クリックでリンク先へ]

 1973年、私は、たった四人で日本電産を創業した。人もいなければ、金もない。設備はもとより、技術も知名度もない。小さなプレハブ小屋からのスタートだった。そして、50年間、ニデックを世界一の総合モータメーカーとするべく、社員とともに、ひたすら一生懸命、どのような困難からも逃げずに、ニデックを経営してきた。

 今年の夏、ニデックに不正経理の疑義が生じ、第三者委員会が立ち上がり、東京証券取引所から特別注意銘柄指定を受けた。

 特別注意銘柄指定解除後のニデックが早く再生し、生まれ変わることが私の一番の願いであり、そのことが社会的公器である企業として重要なことであると考えている。

 不正経理の疑義について、ニデックのこれまでの企業風土に問題があるといわれることがある。私は、創業者としてニデックを企業風土も含めて築き上げてきたが、ニデックの企業風土がうんぬんと言うことで、世間の皆さま方にご心配をおかけすることになった。この点、申し訳なく思っている。

 ニデックの再生が最重要課題の今、私は、ニデックの経営から、身を引くことにした。グローバルグループ代表、代表取締役及び取締役会議長を辞する。そして、名誉会長になる。

 今後のニデックの経営は、岸田社長に全て委ねる。これで、ニデックは、しっかり再生できると信じている。

 これまで、永きにわたり、大変お世話になり、誠にありがとうございました。

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