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型締力5500tの超大型電動射出成形機を発売:材料技術
UBEマシナリーは、型締力5500トンの超大型電動射出成形機「5500emIII」を発売した。2プラテン式電動射出成形機「emIII」シリーズの新製品で、消費電力を20%以上低減した他、水溶性塗料の採用により環境負荷を低減している。
UBEマシナリーは2025年10月16日、世界最大になるという、型締力5500トン(t)の超大型電動射出成形機「5500emIII」の販売開始を発表した。
2プラテン式電動射出成形機「emIII」シリーズの新製品で、型締力5500tと5000tのタイプを新たに追加した。また、3500tと3000t機をフルモデルチェンジし、シリーズを刷新している。
emIIIシリーズは、消費電力を同社従来比で20%以上低減。圧力保持性能を高めたことでポンプ停止時間が延長し、作動油やグリス消費量が減少した。また、揮発性有機化合物(VOC)の排出を抑制可能な水溶性塗料を使用し、環境負荷を低減する。
離型動作に型開閉ボールねじを使用することでドライサイクルを従来比30%短縮し、生産性を向上できる。5500t機の全長は16mで、設置スペースを確保しやすい。
電動自動車の軽量化ニーズに伴い、大型樹脂部品の需要が拡大している。同シリーズは、こうした市場の変化に対応し、自動車のみならず、家電や産業資材、住宅設備など多様な業界の生産性向上に貢献すると期待できる。
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