ニュース
UBEがガス分離膜の製造設備を増設、生産能力が1.8倍に:工場ニュース
UBEは、ガス分離膜用ポリイミド中空糸製造設備とガス分離膜モジュール製造設備の増設を決定した。2025年度上期に稼働開始予定で、生産能力は現行比で約1.8倍となる。世界的な需要拡大に対応する。
UBEは2023年1月30日、宇部ケミカル工場(山口県宇部市)内のガス分離膜用ポリイミド中空糸製造設備と堺工場(堺市西区)内のガス分離膜モジュール製造設備の増設を決定したと発表した。どちらも2025年度上期に稼働開始の予定で、生産能力は現在の約1.8倍となる見通しだ。
同社の分離膜は、中空糸を宇部ケミカル工場で、モジュールを宇部ケミカル工場と堺工場で製造しており、ポリイミド製で耐久性が高いという特徴がある。
近年、再生可能エネルギーの利用拡大を背景に、バイオガスからCO2などを除去し、燃料となるバイオメタンを抽出するCO2分離膜の需要が欧州や北米を中心に急増している。今後も世界的にCO2分離膜の需要は伸びていくと見込まれることから、設備の増設や既存設備の能力向上によって生産体制を強化する運びになった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 自動車排ガス浄化用触媒担体の生産ラインを増設、本格生産開始へ
日本ガイシは、石川工場に増設した自動車排ガス浄化用触媒担体「ハニセラム」の生産ラインを本格的に始動させた。 - 神戸製鋼所、米国アルミ鍛造拠点における生産能力増強工事が完了
溶解鋳造設備1ラインと6300tメカニカルプレス2台を新たに設置。生産能力を月産28万本から42万本へと増増強した。 - 人工衛星生産棟の建設を発表、並行生産能力を10機から18機に増強
三菱電機は、鎌倉製作所に「新衛星生産棟」を建設すると発表した。堅調な人工衛星の需要に対応するため、並行生産能力を10機から18機に増強し、2021年度に宇宙システム事業1500億円を目指す。 - 臭素の生産能力を約30%増強、中国向けの供給不足に対応
東ソーは、山口県周南市の南陽事業所において、臭素の生産能力を増強する。老朽化した臭素製造設備の更新と増設により、生産能力を現在より約30%増強する。 - リチウムイオン二次電池用セパレータの生産能力を増強
旭化成は、リチウムイオン二次電池用セパレータ「ハイポア」の生産能力を増強すると発表した。宮崎県日向市の既存工場敷地内の設備を増強し、需要増に応える。 - 欧州におけるEVOH樹脂の生産能力を増強
クラレは、ベルギーのエバールヨーロッパによる、EVOH樹脂「エバール」の生産能力増強を決定した。世界的な需要拡大に対応したもので、年産1万1000tを増強する。