神戸製鋼所、米国アルミ鍛造拠点における生産能力増強工事が完了:工場ニュース
溶解鋳造設備1ラインと6300tメカニカルプレス2台を新たに設置。生産能力を月産28万本から42万本へと増増強した。
神戸製鋼所は2014年8月27日、米国の自動車サスペンション用アルミ鍛造部品の製造・販売拠点であるKobe Aluminum Automotive Products(以下、KAAP)の能力増強工事が完了し、量産稼働を開始したと発表した。
KAAPは、神戸製鋼所と三井物産、豊田通商の合弁会社で、北米における自動車サスペンション用アルミ鍛造部品のトップメーカー。これまで、メカニカルプレス4台で生産してきたが、米国の自動車生産台数の増加や車体の軽量化に伴うアルミサスペンションの需要拡大などに対応するため、能力を増強。溶解鋳造設備1ラインと6300tメカニカルプレス2台を新たに設置した。
総投資額は約6600万ドル(約68億円)で、2013年春に工事を開始し、2014年8月に完了した。今回の能力増強により、KAAPの生産能力は月産28万本から42万本へと増加。神戸製鋼グループ全体では、日・米・中の合計で月産100万本体制となっている。
さらに同社では、2015年秋にKAAP-CHINAにメカニカルプレス1台を追加導入する予定。米・中の2大市場を中心に拡大が予想されるアルミサスペンションの需要に対応するため、今後も各工場の能力増強を実行していくという。
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