ICOMA、“おもちゃ箱”いっぱいのワクワクを追求したモビリティを披露:Japan Mobility Show 2025
ICOMAは「Japan Mobility Show(ジャパンモビリティショー) 2025」の出展概要を発表した。
ICOMAは2025年10月23日、オンライン記者説明会を開催し、「Japan Mobility Show(ジャパンモビリティショー) 2025」(プレスデー:10月29〜30日、一般公開日:10月31日〜11月9日)の出展概要を発表した。
「We are TOYBOX company!」を出展コンセプトに掲げ、約70m2のスペースを“おもちゃ箱”に見立てて、同社を代表する電動バイク「TATAMEL BIKE」など、自社開発および協業によるさまざまなモビリティを展示する。
“おもちゃ箱”という表現は、Japan Mobility Show 2025が掲げる「ワクワクする未来を、探しに行こう!」というコンセプトにも通じており、同社のユニークなモビリティの数々を間近で見て触れることができるというだけでなく、同社独自のモノづくりメソッド「TOYBOX」を体験できる場所という意味も込められている。
TOYBOXとは、TATAMEL BIKEを製品化した経験を基に、同社 代表取締役社長 兼 プロダクトデザイナーの生駒崇光氏が体系化した新たなモノづくりのメソッドだ。思い付いたプロダクトのアイデアを3Dプリンタなどを活用して“おもちゃ化”し、実際に手で触れ、遊びながら互いの意見や感想などを共有して、新たな価値創出につなげていく。完成度の高い試作ではなく、おもちゃだからこそ気軽に感想やアイデアを出せる雰囲気が生まれ、自由な発想につながる。大人だけでなく、子どもの素直な意見を引き出したり、想定される利用シーンを検証したりといったことが、おもちゃを使った遊びの中で行える。
自社プロダクトや協業によって実現したモビリティを展示
ブースでは、2025年10月15日に「2025年度 グッドデザイン賞」で「私の選んだ一品 2025」を受賞したばかりのTATAMEL BIKEの他、TOYBOXのメソッドから生まれた“ロボット×モビリティ×おもちゃ”を体現する次世代コンセプトモデル「tatamo!」、同社メンバーが考案した原付ミニカー「セルフメイド」の進化版、電動特定小型原付木製カート「KAYACAR(カヤッカー)」などの自社プロダクトを展示する。
また、TATAMEL BIKEの量産化に大きく貢献した「金型レス設計」と「余白のあるデザイン」の紹介として、板金部品と3Dプリントパーツを中心に構成されるTATAMEL BIKEのパーツ展示や、ユーザー同士の交流やコミュニティー形成にもつながったサイドパネルの展示なども行う。
さらに、パートナー企業との協業によって実現したプロダクトとして、椿本チエインの特定小型原付3輪自転車「Full電動Cargo(仮称)」や、次世代移動支援技術開発コンソーシアムが中心となって開発を進める「AIスーツケース」を展示する。
「基本的に全てのモビリティは触れられる距離感で展示し、実際に乗れるものもある。来場者からのフィードバックを間近で得られるような展示を目指している」(生駒氏)
ブース中央には、子どもから大人まで楽しめるワークショップスペースを設け、実際に販売されたTATAMEL BIKEのカプセルトイを使った組み立て/カスタマイズワークショップも開催し、TOYBOXのメソッドの雰囲気を体験できる。
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