箱型に変形する電動バイク「TATAMEL BIKE」の開発秘話:ITmedia Virtual EXPO 2023 秋 講演レポート(1/2 ページ)
「ITmedia Virtual EXPO 2023 秋」のメカ設計EXPOの基調講演に登壇したICOMA 代表取締役の生駒崇光氏による講演「たたんでハコべる電動バイク『TATAMEL BIKE』の開発秘話」の内容をダイジェストで紹介する。
ITmedia Virtual EXPO 実行委員会が主催し、MONOist、EE Times Japan、EDN Japan、BUILT、スマートジャパン、TechFactoryが企画したオンライン展示会「ITmedia Virtual EXPO 2023 秋」(会期:2023年8月29日〜9月29日)が開催された。
本稿では、「メカ設計EXPO」の基調講演に登壇したICOMA 代表取締役の生駒崇光氏による講演「たたんでハコべる電動バイク『TATAMEL BIKE』の開発秘話」の内容をダイジェストで紹介する。
※注:本稿で紹介している情報は「ITmedia Virtual EXPO 2023 秋」を開催した2023年8〜9月時点の内容を基にしたものとなります。
都心だと乗り物(バイク)の置き場がない……
「TATAMEL BIKE」は、駐車スペースの限られた日本の事情にフィットする“変形可能”な電動バイクで、その小さな箱型のサイズとデザインで、これまでバイクが入り込めなかった生活シーンに対応する。
バイク自体もただ小さな箱から変形するだけではなく、小型バイク並みのサスペンションを装備するなど走行性能にもこだわり、生活圏内だけでなく旅先などでの活動範囲を広げることができる。
電動であることから“走るポータブル電源”として、出先でのスマートフォンの充電や非常時における電源用途など社会インフラとしての活用も見込める。側面のサイドパネルは着脱可能で、例えば、ディスプレイパネルに取り換えることでデジタルサイネージとして利用したり、独自にカスタマイズしたパネルに変更したりして自由に楽しむことができる。
TATAMEL BIKEを開発したきっかけは、生駒氏が都心部に暮らしていた際に感じた“乗り物(バイク)の保有のしづらさ/置き場所のなさ”にある。そのような思いから「玄関口に置けるサイズにすれば、毎日使えるのでは?」と考え、箱型に畳めるデザインに行き着いたという。
TATAMEL BIKEの充電時間は約3時間(100V)で、30キロ程度の走行が可能だ。重量は原動機付自転車(原付きバイク)と同程度(約50kg)で、畳んだ状態にしてスーツケースのように建物内に持ち込むことを想定している。
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