モビリティ事業の次世代商品へ、椿本チエインの電動アシスト3輪自転車:国際物流総合展2024
椿本チエインは「国際物流総合展2024」において、開発中の電動アシスト三輪自転車「LA SI QUE(らしく)」を出展した。
椿本チエインは「国際物流総合展2024」(2024年9月10〜13日、東京ビッグサイト)において、開発中の電動アシスト三輪自転車「LA SI QUE(らしく)」を出展した。
LA SI QUEは工場などの広い敷地内や旅行先での移動、普段の買い物など、業務用から日常使いまで、さまざまな用途を想定して作られたパーソナルモビリティだ。
最大積載量は30kg(都道府県によって異なる場合も)。2つの後輪は独立しており、独自のスイング機構により、姿勢に合わせて傾けることができる。カーブでのスムーズな旋回や、段差や傾斜があっても安定した走行を実現する。
デザインは、電動アシストカーゴに耐え得る高耐久チェーンを開発中だ。デザインは折り畳みの電動バイク「タタメルバイク」を手掛けたICOMAが協力し、スタイリッシュなデザインとなっている。低重心のデザインで、荷物の積み降ろしもしやすい。
椿本チエインでは1917年の創業当初、自転車用チェーンを製造していた。その後、1923年に機械用チェーンの製造開始し、1928年に自転車用チェーンの製造をやめ、機械用チェーンの製造に転換している。現在は、チェーン事業の他、モーションコントロール事業、モビリティ事業、マテハン事業の4つを展開している。
「われわれは自転車メーカーになろうとしているのではなく、自動車が変革にある中でパーソナルモビリティ分野で新製品の開発を目指している。その第1弾が電動アシスト三輪自転車だった。人手不足が問題となっているが、それは免許の問題でもある。自転車なら免許がなくても誰でも乗ることができる」(椿本チエインの説明員)
2023年には道路交通法が改正されて、16歳以上なら免許が不要な特定小型原動機付自転車が新設された。「そういった分野も着目はしている。われわれの技術を使ってモノを運ぶ、という領域で今後も新製品を考えていき、将来はカーゴの椿本と呼ばれるようになりたい」(同説明員)。
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