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家からロボットやフォークリフトを操る未来、NECと日通が遠隔操作デモ国際物流総合展2024

NECは「国際物流総合展2024」において、NIPPON EXPRESSホールディングスの日本通運とともにフォークリフトや協働ロボットの遠隔操作デモを披露した。

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 NECは「国際物流総合展2024」(2024年9月10〜13日、東京ビッグサイト)において、NIPPON EXPRESSホールディングスの日本通運とともにフォークリフトや協働ロボットの遠隔操作デモを披露した。

会場で披露した遠隔操作のデモンストレーション[クリックで再生]

 デモではNECのブースにあるコックピットから、隣接するNXのブースにあるフォークリフトを遠隔操作し、荷物が載ったパレットを協働ロボットの前まで搬送。その後、同じ作業者が画面を切り替えて、カメラからの映像を見ながら協働ロボットを操作し、カゴ台車への積み込みなどを行った。

 両者は2020年から共同でフォークリフトやロボットなどを活用した遠隔搬送ソリューションとして「テレロボフォーク」や「テレロボハンドラー」の開発に取り組んでいる。

 テレロボフォークは既存のフォークリフトに、レバー、ハンドル、ペダルを制御するアクチュエーターと、カメラやLiDARなどを後付けすることで、自律走行、遠隔操作、搭乗の3つのモードで操作できるようになる。「通信環境さえ整っていれば地球の裏側からでも操作でき、1人の操縦者がいろんな拠点のフォークリフトを使うことができる」(NECの説明員)。


モニターを見ながらロボットや協働ロボットを操る操縦者。実証実験ではゲーム用のコントローラーも用いたという[クリックで拡大]

既存のフォークリフトにアクチュエーターなどを搭載したテレロボフォーク[クリックで拡大]

 テレロボハンドラーは、ロボットアームを活用して複数のパレット、カゴ台車への仕分け、隙間のない積み付け、積み替えなどを遠隔地から操作できる。事前のプログラミングは不要で、作業の途中でカゴ台車やパレットの位置、物品、仕分け方法が変わっても、GUI操作などの遠隔指示で短時間に認識し、作業を再開する。APIを公開しているメーカーのロボットなら、カメラからの映像を基に遠隔操作できるという。

 2024年1月からNIPPON EXPRESSグループの倉庫でテレロボフォークの実証実験を開始しており、今後は国内5拠点を対象に運用検証を行う。2025年のサービス提供開始を目指している。


遠隔操作中の協働ロボット[クリックで拡大]

 その他、2024年10月にサービス開始を予定している共同輸配送プラットフォームについても紹介した。

 これは共同輸配送の相手候補を自動で抽出するグルーピング、共同輸配送の運航計画を自動で作成するプランニング、企業間の荷量情報の共有と効率化を行うオペレーションの3つの機能を持ち、共同輸配送の探索、調整、実行をサポートする。

 NEXT Logistics Japanの物流最適化システム「NeLOSS(ネロス)」とも連携し、物流の計画から実行までをつなぐサービスとなる予定だ。


2024年10月にサービス開始を予定している共同輸配送プラットフォーム[クリックで拡大]

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