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いすゞとトヨタが次世代燃料電池路線バスを共同開発、26年度より生産開始:電動化
いすゞ自動車とトヨタ自動車は、次世代燃料電池路線バスの実用化を目指して、共同開発を進めることに合意した。両社が50%ずつ出資するジェイ・バスの宇都宮工場で2026年度より生産を開始する。
いすゞ自動車(いすゞ)とトヨタ自動車(トヨタ)は2025年9月29日、次世代燃料電池路線バス(次世代FC路線バス)の実用化を目指して、共同開発を進めることに合意したと発表した。両社が50%ずつ出資するジェイ・バスの宇都宮工場(栃木県宇都宮市)で2026年度より生産を開始する。
新たに開発する次世代FC路線バスは、2002年からバス事業の提携を進めてきたいすゞと日野が、2024年度にそれぞれ商業化したフルフラットBEV路線バスのプラットフォームを基に開発する。これに、トヨタが開発した燃料電池システム(FCシステム)を搭載する。いすゞとトヨタは、路線バスのゼロエミッション化を目標に、次世代FC路線バスの共同開発を進めており、EV(電気自動車)とFCV(燃料電池車)の部品を共通化することで、コスト削減を図る。
いすゞは、次世代FC路線バスをEVに続く新たな技術と位置付けてその実用化を進め、路線バスの選択肢を増やしていく。トヨタは、水素を重要なエネルギーと考え、「つくる/はこぶ/ためる/つかう」の各領域で水素利活用を活性化させるため、多くのパートナーと多様な取り組みを進めている。
両社は、連携することで2025年5月に経済産業省が選定した「燃料電池商用車の導入促進に関する重点地域」などを推進し、次世代FC路線バスの利用を促進することにより、CO2削減に寄与していきたいとしている。
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