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三井化学らがケミカルリサイクル製品の供給拡大に向けた協業検討を開始:リサイクルニュース
太陽石油と三井化学は、ケミカルリサイクル製品の供給拡大に向けた協業検討を開始した。廃プラスチック分解油を太陽石油が処理し、マスバランス方式によるケミカルリサイクル由来のナフサやプロピレンを三井化学へ提供する。
太陽石油は2025年9月30日、三井化学と、ケミカルリサイクル製品の供給拡大に向けた協業の検討を開始したと発表した。
今回の協業では、三井化学のクラッカーでは処理困難だった廃プラスチック分解油の一部を太陽石油の四国事業所(愛媛県今治市)で処理し、マスバランス方式(物質収支方式)によるケミカルリサイクル由来のナフサやプロピレンを三井化学へ提供する。
マスバランス方式は、ある特性を持つ原料とそうではない原料を混合する際、特性を持つ原料の投入量に応じて、製品の一部に特性を割り当てる手法だ。従来の石油由来品と同等の品質を維持しながら、バイオマス化やリサイクル対応を可能にする。
両社は今回の協業検討を通じて、持続可能性を超えた再生社会に貢献するとしている。さらに今後、使用可能な廃プラスチック原料とバイオマス製品の供給拡大についての協業も検討するとしている。
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