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2420万点超扱うモノタロウは物流をいかに効率化しているか 東日本向け拠点公開物流のスマート化(2/2 ページ)

工場用間接資材のオンライン販売を手掛けるMonotaROで、東日本向けの物流を担う笠間ディストリビューションセンターを訪ねた。

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荷合わせに立体自動倉庫活用、封函作業も自動化

作業ステーションの状況を確認するSafieのカメラ
作業ステーションの状況を確認するSafieのカメラ[クリックで拡大]

 作業ステーションなどには、クラウド録画を行うSafieのカメラが約200台設置されており、作業状況の確認などを行っている。録画もできるため、事故や不具合が発生した時の振り返りも可能だ。作業時間も表示されており、業務効率の向上を図っている。

 同じユーザーが複数の商品を同時にオーダーする場合、別々の場所、タイミングでピッキングされた商品を1つにまとめる荷合わせを行う必要がある。笠間DCでは、その荷合わせを行うバッファー装置としてイトーキのシャトル式立体自動倉庫システム「システムストリーマー SAS」を活用している。

イトーキの「システムストリーマー SAS」の中では小型の台車が動いて荷合わせを行う
イトーキの「システムストリーマー SAS」の中では小型の台車が動いて荷合わせを行う[クリックで拡大]
荷合わせが終わった複数の商品が順番に搬送される
荷合わせが終わった複数の商品が順番に搬送される[クリックで拡大]

 Racrewでピッキングされた商品の入ったコンテナは、この装置の中でオーダーごとに並べられ、集約検品エリアまでコンベヤーで流れてくる。その後は作業者がそれぞれのコンテナから商品を取り出し、数量や汚損、破損の有無などを確認後、先頭のコンテナに集約して梱包エリアに送る。その際に、容量を基に自動で5つのサイズに分類する。

 梱包エリアでは、作業者がコンテナから商品を取り出し、納品書や緩衝材とともに出荷箱に入れ、送り状ラベルを張り付け後、自動封函機に投入する。

 自動封函機の中では、センサーで商品の高さを検知して封函する高さを調整し、のり付け、折り込みまで行う。封函する高さを適切に調整することで、一度により多くの箱を配送できるようになり、配送費の適正化につながる。また、折り畳まれた状態の段ボールを組み立てる自動製函機も導入している。

システムストリーマー SASで荷合わせされ、順番に並べられだコンテナを検品し、1つのコンテナにまとめる
システムストリーマー SASで荷合わせされ、順番に並んだコンテナを検品し、1つのコンテナにまとめる[クリックで拡大]
箱の中に入れられた商品の高さに合わせて封函する自動封函機
箱の中に入れられた商品の高さに合わせて封函する自動封函機[クリックで拡大]
段ボール箱を自動で組み立てる自動製函機も導入している
段ボール箱を自動で組み立てる自動製函機も導入している[クリックで拡大]

 入荷工程における商品の仕分け、搬送には、小型搬送ロボット「t-Sort」を2024年7月から利用している。笠間DCではRacrewの自動倉庫を6つのエリアに分類しており、入荷ラベルを読み込むことで、t-Sortが投入された商品をそれぞれ運ぶエリアごとにまとめていく。t-Sort導入前は、これらを全て手作業で行っていた。T-sort導入によって、作業スタッフが行う仕分けにかかる業務量を50%削減することができたという。

小型のロボットが置き場別に商品を仕分けする
小型のロボットが置き場別に商品を仕分けする[クリックで拡大]

 笠間DC内には、安全道場も設けられており、安全10カ条やさまざまな体感機を通して、新規の作業者への安全教育を行っている。倉庫内では多数のフォークリフトが動いているため、フォークリフトのマストによって生まれる死角を体感できる装置もある。


安全道場には回転体巻き込まれ体感装置など並ぶ[クリックで拡大]
MonotaROの安全十カ条フォークリフトの死角が体感できる装置も MonotaROの安全十カ条(左)/フォークリフトの死角が体感できる装置も(右)

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