水深300mまで使用できるプロフェッショナル向け新型圧力センサー:組み込み開発ニュース
アルプスアルパインは、新型圧力センサー「HSPPAD147A」「HSPPAD148A」を発表した。HSPPAD147Aは水深60m、HSPPAD148Aは水深300mまで使用可能で、プロ用ダイバーズウォッチなどへの適用を見込んでいる。
アルプスアルパインは2025年4月3日、新型圧力センサー「HSPPAD147A(147A)」「HSPPAD148A(148A)」を発表した。より深い水深での圧力測定が求められるプロフェッショナル用のダイバーズウォッチやダイブコンピュータなどへの適用を見込む。
147Aは水深60m、148Aは水深300mまで使用可能。両製品ともサイズは3.1×3.1×2.6mmで、省電力モードの消費電流は1.8μAだ。高分解能設定でのノイズは147Aが6Pa、148Aが33Pa(3.3mm)。圧力レンジは147Aが30〜750kPa、148Aが30〜3200kPa、分解能は147Aが6Pa/LSB、148Aが25Pa/LSBとなっている。
精度は147Aが±1.0kPa(測定圧力範囲30〜110kPa)、±2.5kPa(同110〜200kPa)、±4.0kPa(同200〜600kPa)。148Aが±3.0kPa(同30〜200kPa)、±4.0kPa(同200〜1100kPa)、±6.0kPa(同1100〜3000kPa)。水深10mまでの従来品に比べて測定圧力範囲のバリエーションを増やしたほか、高い耐塩素性能と環境性能も備えた。また、表面実装タイプを採用し、設計の自由度も向上させている。
圧力センサーは高圧ガスの漏えい検知などにも応用できることから、温室効果ガスの漏えい抑制やエネルギーロスの削減にも寄与することが期待される。
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