北海道内の特産品を道外へ実証輸送、ヤマト運輸と北海道エアシステム:物流のスマート化
ヤマト運輸と北海道エアシステムは、両社の輸送ネットワークを活用し、離島を含む北海道各地の特産品、名産品を北海道外に輸送する実証を開始する。開始時期は7月31日からで、奥尻島発からスタートする。
ヤマト運輸と北海道エアシステム(HAC)は2024年8月1日、両社の輸送ネットワークを活用し、離島を含む北海道各地の特産品、名産品を北海道外に輸送する実証を開始すると発表した。HACの小型旅客機(ATR-42型)の貨物スペースを使った北海道内の輸送ネットワークとヤマト運輸のトラックや貨物専用機(フレイター)による全国の輸送ネットワークを組み合わせる。開始時期は2024年7月31日からで、第一弾として奥尻島発の実証輸送を実施する。
同実証輸送は、2024年7月12日にヤマト運輸とHACが北海道航空港湾局航空課と契約を交わした「航空貨物輸送網強化事業委託業務」の一環として実施する。北海道内を運航する小型旅客機の貨物スペースを有効利用し、北海道内における航空輸送ネットワークの充実化や物流課題の解決を進める。また、新千歳空港−羽田空港間のフレイター深夜便を利用した迅速な一貫輸送により、北海道内各地の特産品、名産品の流通網拡大による地域活性化に寄与する。
同実証を進めることで、物流手段の多様化による将来的な輸送力不足や災害への対応強化、北海道内を運航する各路線の積載率の向上や北海道の特産品、名産品の販路拡大による地方創生などのメリットが生じる。今後は、実証輸送の範囲を利尻空港や女満別空港などへ拡大予定だ。また、小型旅客機に合った輸送資材の開発、運航体制の確立や自治体や事業者などとの連携促進による札幌丘珠空港と新千歳空港のさらなる有効利用を通じた北海道内の航空輸送ネットワークや地域経済の継続的な発展を目指す。
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