SOLIZE、魔改造扇風機やトヨタ採用の3Dプリンタ製純正オプション部品などを展示:ものづくり ワールド[東京]2024
SOLIZEは「第2回 ものづくりODM/EMS展」に出展し、トヨタ自動車が採用した3Dプリンタ製純正オプションパーツやNHK「魔改造の夜」で優勝を果たした「瞬速!くるりんぱ3号」の実機展示などを通じ、デジタルモノづくりのメリットを訴求していた。
SOLIZEは「第36回 ものづくり ワールド[東京]」(会期:2024年6月19〜21日/会場:東京ビッグサイト)の構成展の1つである「第2回 ものづくりODM/EMS展」に出展し、「デジタル技術の掛け合わせで期待を超える価値をつくる」をテーマに、製品開発における各種課題解決や価値創出に貢献するモノづくり事例を紹介した。
同社は3D CADやCAE、3Dプリンタなどのデジタル技術を活用したデジタルモノづくりの実践により、製品開発の効率化から高速化、新たな価値の創出まで、顧客企業のさまざまな業務課題の解決やビジネスの成長を支えてきた。
「当社は1990年の創業時に日本で初めて光造形方式の3Dプリンタを導入し、他に先駆けて試作ビジネスを開始するとともに、3D CADによるモデリングやCAE解析ビジネスなども展開してきた。現在では1300人以上の設計/解析エンジニアが在籍し、約40台もの産業用3Dプリンタを所有している。30年以上の実績を誇り、デザインから設計、解析、試作、最終製品に至るまでのさまざまなフェーズにおいて、デジタルモノづくりによる支援を行っている」(説明員)
近年、3Dプリンタの活用の幅も広がり、これまで主流だった試作品の造形だけでなく、治具や最終製品に組み込まれる部品の製造など、実用化が進みつつある。実際に同社はトヨタ自動車と協業し、3Dプリンタ「HP Jet Fusion」を用いて「LEXUS LC500」の純正オプションパーツ「オイルクーラーダクト」を製造した実績を誇る。「自動車メーカーの純正オプションパーツに3Dプリント製品が採用されたのは国内初だ」(説明員)という。残念ながら同社ブースで展示されていたオイルクーラーダクトの写真撮影はNGだったが、多くの来場者が関心を寄せていた。
さらに注目を集めていたのが、NHKの番組「魔改造の夜」に“Sライズ”として参加し、扇風機50m走で優勝(タイム:6.9秒)を果たした「瞬速!くるりんぱ3号」の実機展示だ。
市販の扇風機をベースに魔改造(開発)したもので、同社が得意とする設計、解析、製造を連携させたデジタルモノづくりの実践による開発期間の短縮と軽量化を実現。実際に3Dプリンタで造形したパーツなどがふんだんに使われていた。さらに、流体解析(CFD)を用いたナセル(プロペラガード)の評価/最適化や、仮想環境内での走行シミュレーションなども実施したという。
「開発は若手メンバー中心で、ベテランがバックアップするという体制で臨んだ。開発期間1.5カ月の中で、実は設計変更を2回行っている。設計、解析、製造のサイクルを高速で回すことができたからこそ成し遂げることができた」(説明員)
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