自動倉庫や配膳型ロボットで工場内搬送を自動化、ソフトバンクロボティクスが提案:ものづくり ワールド[東京]2024
ソフトバンクロボティクスは「第7回 工場設備・備品展」に出展し、高密度自動倉庫システムである「AutoStore」や、配膳ロボットなどにより工場内の倉庫/搬送業務の自動化を実現する各種ソリューションをアピールした。
ソフトバンクロボティクスは「第36回 ものづくり ワールド[東京]」(会期:2024年6月19〜21日/会場:東京ビッグサイト)の構成展の1つである「第7回 工場設備・備品展」に出展し、高密度自動倉庫システムである「AutoStore(オートストア)」や、配膳ロボットなどにより工場内の倉庫/搬送業務の自動化を実現する各種ソリューションを訴求した。
多品種少量化対応に向け自動倉庫のニーズが拡大
製品ニーズの多様化が進む中、製造業では多品種少量化への対応に迫られている。品目が増える中、それに伴う部品の保管などに苦労するケースなども増えてきており、その解決策として期待されているのが自動倉庫だ。ソフトバンクロボティクスは2021年6月にロボットを活用した高密度自動倉庫システム「AutoStore」を開発したノルウェーのAutoStoreとグローバルディストリビューター契約を結び、高密度自動倉庫システムやその周辺のソリューションを展開している。
今回の工場設備・備品展では、デモ用のAutoStoreのロボットピッキングシステムを展示し、その価値について紹介した。「製造業向けの展示会に初めて出展したが予想以上に良い反応を得ることができている。多品種少量化が進む中で、工場の中でも部品の保有品目が増えており、その保管場所などに困っている声が多い。さらに、製造のオペレーションにおいても、これらの部品のピッキングなどが煩雑になっていることも課題となっており、これらの両面を改善できる自動倉庫システムのニーズが高まっている」(ソフトバンクロボティクス担当者)。
配膳ロボットを工場向けでも展開
ソフトバンクロボティクスではこれらのAutoStoreの提案に加え、周辺のソリューションを組み合わせ、工場の搬送業務全体の効率化につながる提案を進めている。その1つとして、同社が訴えるのが配膳ロボットの活用だ。ソフトバンクロボティクスでは、これまでもレストラン向けの配膳ロボットの展開などを行ってきたが、これらの配膳ロボットを工場向けでも展開する。「工場でも話を聞いてみると、AMRのように本格的なものではなくても、簡単に搬送を行いたいというニーズも多くあることが分かった。現在取り扱っている配膳ロボットのラインアップを増やし、工場向けでも展開を広げていく」(ソフトバンクロボティクス担当者)としている。
これまでソフトバンクロボティクスでは配膳ロボットとして中国のKEENON Roboticsの「Keenbot T8」「Keenbot T5」、米国のBear Roboticsの「Servi」、中国のGaussian Roboticsの「Delivery X1」などを展開してきたが、新たに2023年12月にShenzhen Pudu Technology(以下、PUDO)と日本総代理店契約を結んだことでPUDOの配膳ロボットの国内展開も開始。これに合わせて、PUDOのラインアップの中で工場搬送用ロボットである「PUDO T300」を新たに工場向けで展開する。
PUDO T300は寸法が780×500×1340mmで、重量が60kgの搬送用ロボットで、最大荷重300kgであるため、人が一般的に台車搬送するような業務の置き換えが可能となる。LiDARと通常カメラが設置され、これらを組み合わせたSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)により、±1cmの停止精度を実現する。60cmの狭いスペースで移動できる他、2cmの段差と3.5cmの側溝を乗り越えることができる。「AutoStoreでピックアップした部品を、製造ラインまで配膳ロボットで運び、搬送業務の自動化を進めるような提案を行っていく」(ソフトバンクロボティクス担当者)。
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