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大阪府でセパレータ原膜製造設備を増設、製造能力が30%増:工場ニュース
宇部マクセルは、車載用リチウムイオン電池の需要増大に対応するため、堺市西区の堺事業所内の堺事業所内でセパレータ原膜製造設備を新設する。
UBEとマクセルの合弁会社である宇部マクセルは2024年5月16日、車載用リチウムイオン電池の需要増大に対応するため、堺市西区の堺事業所内の堺事業所内でセパレータ原膜製造設備を新設すると発表した。
今回の新規設備建設計画は、2020年8月に堺事業所において完工したセパレータ原膜製造設備に続くもので、2026年9月完工予定だ。これにより宇部マクセルのセパレータ原膜製造能力は現行比で約30%増となる。
グローバルでは、脱炭素社会の実現を目指して電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、ハイブリッド自動車(HEV)の販売台数増加に伴い、リチウムイオン電池(LiB)の基幹部材であるセパレータの需要は拡大が予想されている。また、再生可能エネルギー発電の普及により、電力貯蔵システム(ESS)の必要性拡大も見込まれている。
なお、宇部マクセルの乾式製法セパレータは、その機能と安全性から車載用リチウムイオン電池において数多くの採用実績がある。同社は今後もセパレータ需要の拡大にタイムリーに対応し、能力増強を図るとともに次世代電動車(xEV)や非車載市場での用途展開を加速させ、事業拡大を目指していく。
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