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0.3mmの厚さで射出成形できる超高強度炭素繊維強化コンパウンド材料技術

三菱マテリアルトレーディングは「新機能材料展」に出展し射出成形用の超高強度炭素繊維強化コンパウンド「KyronMAX」を披露した。

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 三菱マテリアルトレーディングは「新機能材料展」(2024年1月31日〜2月2日、東京ビッグサイト)に出展し、射出成形用の超高強度炭素繊維強化コンパウンド「KyronMAX(カイロンマックス)」を披露した。

ドローンや消防士用のLEDハンドライトの部品で採用

 KyronMAXは、従来の樹脂材料では困難だったアルミニウムやマグネシウムなどの金属材料から置き換えが可能な特性を備えている。

 特殊なコンパウンド技術を採用することで従来の射出成形用プラスチックよりも高強度/高剛性を発現している。具体的には、強度が一般的なガラス繊維強化樹脂と比べて強度が70%以上、一般的な炭素繊維強化樹脂と比べて30%以上高くなっている。

 三菱マテリアルトレーディングの説明員は「KyronMAXは、ランダムな方向で短い炭素繊維を配置した樹脂だ。短い炭素繊維を採用しているため隙間にも行き渡る。さらに、長い炭素繊維を用いた樹脂では難しい複雑な形状や2mm以下の厚さにも対応できる。実績としては0.3mmの厚さで射出成形した事例もある。加えて、専用の接着剤を使用しベースの樹脂と炭素繊維の密着性を高めることで、高靭性/高強度の部品を射出成形できるようにしている」と話す。

 用途としては、スポーツ用品(ゴルフクラブ部品など)やドローン、自動車、家電、産業用ロボットの部品を想定している。同社の説明員は「これまでにドローンや消防士用のLEDハンドライト、バイクのマフラーのパーツで採用されている。現在はアルミダイカストを用いている部品の代替として射出成形できるKyronMAXを提案している」と語った。

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