三菱マテリアルが国内初のリサイクル金属ブランドを発足、第1弾はスズと鉛:リサイクルニュース
三菱マテリアルは、非鉄金属製品におけるリサイクル材料の含有率を明示した、国内初(同社調べ)となるリサイクル金属ブランド「REMINE」を立ち上げ、第1弾として、「電気錫(スズ)」および「電気鉛」を販売する。
三菱マテリアルは2024年1月16日、非鉄金属製品におけるリサイクル材料の含有率を明示した、国内初(同社調べ)となるリサイクル金属ブランド「REMINE」を立ち上げ、第1弾として、「電気錫(スズ)」および「電気鉛」を販売すると発表した。
REMINEシリーズは、同社の強みであるリサイクル技術を用いた非鉄金属製品を対象にしたもので、国際規格「ISO14021(JIS Q14021)」に準拠してリサイクル材料含有率を算出し、第三者機関(SGSジャパン)による検証を受けた、より高い信頼性を確保した非鉄金属製品だ。
第1弾の製品は、リサイクル材料含有率100%の電気錫と99.6%以上の電気鉛となる。これらの製品は専用Webサイトで、詳しい製品情報や第三者認証機関による証書の参照が行える。なお、電気錫の製造拠点である三菱マテリアル生野事業所(兵庫県朝来市)、電気鉛の細倉金属鉱業(宮城県栗原市)では、2024年度以降に、実質的に使用電力の100%を再生可能エネルギーとする見込みだ。
REMINE立ち上げの背景
国内では、サステナブルな社会の実現や資源循環、環境負荷の低減を目的に、サプライチェーンにおける製品中の原材料をはじめとする情報の透明性と追跡可能性(トレーサビリティー)を確保することがステークホルダーへの責任として求められている。加えて、製品が環境に与えるインパクトを数値化することが必要となっている。これらのニーズに対応するために三菱マテリアルはREMINEを立ち上げた。
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