STマイクロが組織再編、製品開発のイノベーションを促進へ:組み込み開発ニュース
STMicroelectronics(STマイクロ)は、現在の3つの製品グループを2つに再編する新たな組織体制を発表した。再編により、製品開発のイノベーション促進、開発期間の短縮、エンドマーケットごとの顧客サポート強化を図る。
STMicroelectronics(STマイクロエレクトロニクス)は2024年1月10日、現在の3つの製品グループを2つに再編する新たな組織体制を発表した。同社の多岐にわたる製品と技術ポートフォリオから、より多くの価値を引き出し、提案できる体制を目指す。
同年2月5日付で有効となる新たな組織体制は、「アナログ、パワー&ディスクリート、MEMS、センサー」製品グループ(APMS)と、「マイクロコントローラー、デジタルIC、RF」製品グループ(MDRF)の2つの製品グループで構成される。
APMS製品グループは、車載用スマートパワーソリューションを含む全てのアナログ製品やMEMS(微小電子機械システム)、センサーが属する「AM&S」と、SiC(シリコンカーバイド)製品などのパワー&ディスクリート製品「P&D」の、2つの報告セグメントに分かれている。
MDRF製品グループは、車載用マイクロコントローラーなどの「MCU」と、デジタルIC&マイコン、RF製品、ADAS(高度運転支援システム)用IC、インフォテインメント用ICを含む「D&RF」の、2つの報告セグメントから成る。
組織再編により、同社は製品開発におけるイノベーションの促進、効率化、開発期間の短縮、エンドマーケットごとの顧客サポート強化を図る。
また同社は、「オートモーティブ」「産業用パワー&エネルギー」「産業用オートメーション、IoT(モノのインターネット)&AI(人工知能)」「パーソナル電子機器、通信機器、コンピュータ周辺機器」の4つのエンドマーケットを領域とするアプリケーションマーケティング組織を新設する。新設する組織は、既存の営業、マーケティング組織を補完するほか、同社の製品と技術に基づいて、エンドツーエンドのシステムソリューションを顧客に提供する役割を担う。
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