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コラム

「FA担当がやってみた」を始めてみたFA担当がやってみた【ラズパイLチカ編(1)】

新しい年に新しい取り組みを。

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 この記事は、2024年1月30日発行の「MONOist FA メールマガジン」に掲載された「FA担当がやってみた」の転載です。


 みなさん、2024年です。私も会社員ですから、新しい年に限らず、節目を迎えるとありがたいことに上からあんなことこんなことが降ってきますし、自分としてもこんなことに取り組もうかなという考えも湧いてきます。

 では、何に取り組もうか。とはいえ、製造業の実務経験や取り立てて長い取材歴があるわけでもない。となると、自分を題材にするしかありません。自分でやってみたこと、そこで得たもの、感じたものを皆さんにお伝えする、「FA担当がやってみた」はそんな趣旨でスタートします。

 もし、みなさんの現場で「MONOistの記者にこんなことをやらせてみたい」「この工程の苦労を肌で分からせてやりたい」などございましたら、ご意見、ご要望をぜひお寄せください。

 FAの分野で私のような電子工作素人でも取りつきやすい、皆さんもご存じで身近な題材となると、真っ先に思い付くのがRaspberry Pi(ラズベリーパイ、以下ラズパイ)です。


最新の「Raspberry Pi 5」[クリックで拡大] 出所:Raspberry Pi 財団

 改めて、ラズパイとは何ぞや、というところですが、ラズパイは英国のラズベリーパイ財団(Raspberry Pi Foundation)によって開発されているシングルボードコンピュータです。ARMプロセッサを搭載しています。

 このラズベリーパイ財団は学校におけるプログラミング教育などの促進を目的とした団体です。そもそもラズパイも子どもたちの教育用として開発されたのですね。文部科学省のWebサイト「小学校を中心としたプログラミングポータル」でも、対象年代は小学校低学年、小学校中学年、小学校高学年、中学生、高校生としています。

 ラズパイは2012年の「Raspberry Pi 1」発売以降、新しいモデルが次々と開発され、2023年には最新モデルとなる「Raspberry Pi 5」が発表されました。少し古いデータですが、2022年2月末までに4600万台を出荷しており、現在はさらにその数字は伸びていることでしょう。

 近年は性能が向上しており、産業分野での利用も広がっています。製造現場でも、センサーやカメラと組み合わせて、機械の稼働率の把握や製品の外観検査などにも使われていると聞きます。

 となると、FA担当としていつまでも「へえ、そうなんだ」と胡坐をかいてばかりいられませんし、コスト的にもとっかかりやすいこんなコンテンツを放っておくわけにもいきません。読者の皆さまでも、現場で使われていることは知っていても、自分では触ったことはないという方もいるのではないでしょうか。

 そういえば、2歳になる娘が年末、クリスマスツリーの明かりに興味を示していました。次のクリスマスはあのツリーを自作LEDで盛り盛り、神々しくして喜ばせて(?)やろうじゃないか。

 というわけで、電子工作初心者の自分でも、ここまでいじれるのだということをお示しすべく、「FA担当がやってみた」はまずラズパイでLEDを点滅させる「Lチカ」からスタートしてみたいと思います。

 インターネット上にある先達たちのコンテンツを見ますと、Lチカに必要なのはラズパイ、LED、ブレッドボード(部品を差し込むだけで組み立てられる、はんだ付け要らずの回路基板とのことです)、ジャンパーワイヤ(離れた位置にある回路間をつなぐ電線らしい)、抵抗(回路に入れて電流の強さを調整します)とのこと。

 幸い、ある程度(金額は非開示とさせていただきます)なら経費で購入して構わないとの上司の言質が取れました。

 今の時代、何でもネットでそろいますし、Amazonプライム会員でもありますので、早速、Amazonで見つけたラズパイをポチっと......


ほぼ何でも手に入りますな[クリックで拡大]

するわけないじゃないですか。

 仮にも記者として、ECという現代の産物を使ってこんな重要な過程をすっ飛ばすわけにはいきません。記者なら現場を回れです。目指すは、今なお(?)電気街として名をはせる、そう、東京・秋葉原です。

 ということで、次回はラズパイを求めて秋葉原をさまよう様子を紹介したいと思います(続く)。

→その他の「FA担当がやってみた」の記事はこちら

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