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ラズパイを使った設備IoTでありがちな困り事と対処方法ラズパイで製造業のお手軽IoT活用(12)(1/3 ページ)

小型ボードコンピュータ「Raspberry Pi(ラズパイ)」を使って、低コストかつ現場レベルでIoT(モノのインターネット)を活用する手法について解説する本連載。第12回は、ラズパイを使った設備IoTでありがちな困り事である、アナログセンサーからのデータ変換方法や、設備からのデータ収集間隔が短い場合の対処方法について紹介する。

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 今回は、小型ボードコンピュータの「Raspberry Pi(ラズベリーパイ、略してラズパイ)」を使って設備からデータを収集する際にありがちな2つの困り事と、それらの対処方法について解説します。

  1. アナログセンサーからのデータ変換方法
    圧力センサーからの電流値を圧力値に変換する例
  2. 設備からのデータ収集間隔が短い場合の対応
    0.5秒間隔でデータを収集し、データベース保存と画面表示をする例

⇒連載「ラズパイで製造業のお手軽IoT活用」バックナンバー

1.アナログセンサーからのデータ変換方法

 IoT(モノのインターネット)によるデータ収集ではまずセンサーを取り付けることになります。PC Linkなどに対応する最近のデジタルセンサーであれば、温度や圧力といったセンサー値をそのまま利用できる状態でラズパイやPCなどに格納できるので問題ありませんが、これらを一通りそろえようとするとそれなりのコストがかかります。

 一般的なアナログセンサーは、センサーから出力された電流値をA-D(アナログ−デジタル)変換機で変換し、このA-D変換後の数値を基にPCのソフトウェアなどで処理することによってセンサー値として可視化されます。しかし、多数のセンサーを使うことになるIoT活用におけるデータ収集を考慮すると、PCのソフトウェアを経由することは効率的とはいえません。そこで、A-D変換後の数値からセンサー値を直接データとして収集するには、以下のような手順が必要になります。

  • 1)センサーのセンサー値と出力電流値の仕様を確認する
  • 2)A-D変換機の入力電流値と出力されるデジタル値の仕様を確認する
  • 3)上記1)と2)からセンサー値とデジタル値の計算式を作成する
  • 4)3)の計算式を使用して、A-D変換機から出力されるデジタル値からセンサー値に変換してデータ収集できるようにする

 これらの手順について圧力センサーを例に説明します。まず、圧力センサーをA-D変換機に接続し、A-D変換機とPLCをつなぎます。

図1
図1 圧力センサーの設置方法
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