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異方性熱伝導の問題を解消したBNを開発、あらゆる方向に熱を伝導材料技術

デンカは、材料/加工機械の総合展「第14回 高機能素材 WeeK」で、独自開発した塊状の窒化ホウ素(BN)粉や開発中の球状ナノサイズBNを紹介した。

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 デンカは、材料/加工機械の総合展「第14回 高機能素材 WeeK」(2023年10月4〜6日、幕張メッセ)内の「第8回セラミックス ジャパン【高機能セラミックス展】」に出展し、独自開発した塊状の窒化ホウ素(BN)粉や開発中の球状ナノサイズBNを紹介した。

従来品比で2倍以上の放熱特性

 BNの結晶は、薄く広い形をした鱗片状で、高熱伝導フィラーとして利用されている。しかし、水平(長手)方向では熱伝導が行われるが、垂直(厚み)方向では熱伝導が行われにくい異方性熱伝導という特徴を持つ。そのため、垂直方向への放熱が求められる放熱樹脂で使用する放熱フィラーとして採用されにくい。

 そこで、デンカは塊状のBN粉や球状ナノサイズBNを開発した。塊上のBN粉では、さまざまな方向を向いたBNの結晶を集積することで、あらゆる方向に放熱できるようにしている。例えば、BNの結晶が縦向きになることで通常は水平方向となる部分が垂直方向を向くため、垂直方向への放熱を実現する。

 さらに、同社の凝集タイプBN粉であるSGPSより、高純度かつ高次に塊状形態が制御されているため、異方性が小さく、高い放熱特性を付与できる。具体的には、塊状粒子径を数十μm単位で制御しており、同社従来品比で2倍以上の放熱特性を備えている。用途としては各種放熱絶縁材料用フィラー(シート/絶縁層など)が想定されている。


塊状の窒化ホウ素の画像(左)と性能(右)[クリックで拡大] 出所:デンカ

 球状ナノサイズBNは、気相法で窒素源とホウ素源を成長させて作成されたもので、鱗片状のBN結晶を球状に集積している。加えて、塊状のBN粉と同様にさまざまな方向を向いたBNの結晶が集積されているため、あらゆる方向に放熱できる。用途としては、次世代のICパッケージ封止材やフィルムなどの薄膜フィラー(高耐熱・低誘電正接)が想定されている。デンカの説明員は「球状ナノサイズBNは価格が高いため、ナノサイズで放熱性に優れるBNを求めているユーザーに訴求している」と話す。


球状ナノサイズBNの画像(左)と性能(右)[クリックで拡大] 出所:デンカ

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