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脱アルミを加速する高機能フィルムと棚卸しで役立つ「RFID一体型パッケージ」インターフェックスWeek 2023

大日本印刷は、従来のフィルムより酸素や水蒸気に対するバリア性と遮光性を高めた機能性フィルム「ハイバリアアルミ蒸着フィルム」や、棚卸しの業務負荷軽減および偽造品対策に役立つ「RFID一体型パッケージ」の開発を進めている。

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 大日本印刷(DNP)は、「インターフェックスWeek東京2023」(2023年7月5〜7日、東京ビッグサイト)内の「第25回 インターフェックスジャパン 医薬品/化粧品製造展」に出展し、開発中の「ハイバリアアルミ蒸着フィルム」と「RFID一体型パッケージ」を披露した。

アルミの使用量を減らせる高機能フィルム

 ハイバリアアルミ蒸着フィルムは、従来のフィルムより酸素や水蒸気に対するバリア性と遮光性を高めた機能性フィルムで、これまでアルミ箔を使用していた輸液のパッケージなどの材料に使えるという。生産過程でCO2が発生するアルミの使用量をアルミ箔のパッケージよりも減らせるためCO2排出量の削減にもつながるという。


「ハイバリアアルミ蒸着フィルム」を用いた輸液パック[クリックで拡大]

 大日本印刷の説明員は「遮光性が必要な輸液パックにハイバリアアルミ蒸着フィルムを、遮光性が不要な輸液パックに透明蒸着フィルム『IB-FILM』を採用することで医薬品包装のアルミ使用量を抑えられる。IB-FILMは、当社が既に販売している機能性フィルムで、水蒸気や酸素などのガス透過を防ぎ中身を劣化させない。加えて、当社の試算によれば、バリア層がアルミのフィルムをIB-FILMに置き換えることでCO2排出量を約24%削減できることが分かっている」と話す。


透明蒸着フィルム「IB-FILM」を用いた輸液パック[クリックで拡大]

 RFID一体型パッケージは、ICチップと同社の印刷技術で取り付けたシート状のRFIDアンテナを備えた紙箱で、RFIDリーダーによりRFIDアンテナを介してICチップに記録された製品の情報を読み取れる。これにより、商品の個体識別や非接触での情報の自動認識、複数商品の情報を一括で読み取りできるようになる他、トレーサビリティーの確保や商品在庫情報の可視化、物流管理業務の効率化を実現するという。


「RFID一体型パッケージ」[クリックで拡大]

 さらに、小売店では在庫の適切な管理が行えるようになり返品や廃棄の数を減らせ、フードロスや業務負荷を削減可能だ。説明員は「現在、メーカー、卸売業者、小売店では、製品の在庫情報が共有されていないため、製品の過剰生産が行われ商品の返品と廃棄の数が増えている。そこで、当社は、サプライチェーンで最適な配荷と生産を実現するRFID一体型パッケージを開発している。RFID一体型パッケージは、複数商品の情報を一括で読み取れるため小売店での棚卸し作業の負荷削減に役立つ他、メーカーの正規品を証明する情報もICチップに記録できるため偽造品対策でも有効だ」と話す。

 なお、医薬品業界では、個品管理を推進しているため、RFID一体型パッケージのニーズが高いと考え、同展で紹介したという。

RFIDリーダーにより130個のRFID一体型パッケージを10秒ほどで読み取り(左)結果を表示(右)[クリックで拡大]

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