GoogleやAWSが推進する次世代通信プロトコルの組み込み機器向けライブラリ:組み込み開発ニュース
ユビキタスAIは、Googleなどが利用を広める次世代通信プロトコル「QUIC」を組み込み機器やIoT製品などで使用するためのソフトウェアライブラリ「Ubiquitous QUIC」と、「Ubiquitous RTOS IoT Enabler」のQUIC対応版を提供開始した。
ユビキタスAIは2023年3月7日、次世代通信プロトコル「QUIC(クイック)」を組み込み機器やIoT(モノのインターネット)製品などで使用するためのソフトウェアライブラリ「Ubiquitous QUIC」の提供を開始したと発表した。
また、同社のIoT製品向け組み込みソフトウェアのオールインワンパッケージ「Ubiquitous RTOS IoT Enabler」のQUIC対応版も同時に提供開始した。リアルタイムOS「TOPPERS-Pro」をベースにしており、Ubiquitous QUICを通信ミドルウェアコンポーネントの1つとして搭載する。要件に応じて、ネットワークスタック、セキュリティ、ミドルウェア製品を組み合わせて利用できる。
QUICは、UDP(User Datagram Protocol)を利用したトランスポート層の通信プロトコル。TCP相当の信頼性を確保できて、Head-of-Line Blockingの回避、接続確立時間の最適化、TLS1.3による暗号化の標準化、IPアドレスやポート番号といった通信経路に変更が生じた際のネットワーク接続の維持などの機能を備える。Googleなどが利用を広めており、現在はChromeなどのWebブラウザからGoogleサーバへのコネクションで実装、使用されている。
IoT機器の通信プロトコルはMQTTやHTTPが主に使われているが、AWS(Amazon Web Services)はコンテンツデリバリーネットワーク(CDN)サービス「Amazon CloudFront」でQUICに対応。IoTデバイスを各種AWSサービスに接続する「AWS IoT Core」でもQUICへの対応が進むと見込まれている。
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