ニュース
ドライバーにたまっている静電気を逃がして車両挙動を安定、新型プリウスで採用:材料技術
アキレスの「導電性表皮材」がトヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」に採用された。
アキレスは2023年2月15日、「導電性表皮材(除電機能付き表皮)」がトヨタ自動車のハイブリッド車(HEV)「プリウス」に採用されたと発表した。2021年に発売された「カローラ」の特別仕様車や、「クラウン」でも採用実績がある。
導電性表皮材は運転席のシートに使われている。ドライバーと周辺にたまっている静電気をボディー全体に分散させて帯電量を軽減する役割がある。静電気軽減機能が静電気による空気の乱れを改善して車両の挙動を安定させ、疲れにくく気持ちのいいドライビングを実現するとしている。
アキレスは、工場の設備資材や包装材、機器の他、半導体など電子部品の静電気対策品向けに静電気対策技術を展開してきた。車両用シートの表皮材も長年手掛けている。トヨタ自動車協力の下、こうしたノウハウを組み合わせて導電性表皮材を開発した。
関連記事
- 新型プリウスは「愛車としてカーボンニュートラルに貢献」、スポーティーさ前面に
トヨタ自動車は2022年11月16日、フルモデルチェンジした「プリウス」を世界初公開した。日本の他、北米や欧州などグローバルで順次展開する。ハイブリッド車(HEV)は2022年冬、プラグインハイブリッド車(PHEV)は2023年春に発売する予定だ。 - クルマの価値を維持するアップデートや見守りで、月々の諸経費を抑制
トヨタ自動車とKINTOは2022年12月7日、新サービス「KINTO Unlimited」を立ち上げ、今冬発売するハイブリッド車(HEV)「プリウス」の一部グレードで提供を開始すると発表した。 - プリウスを振り返る(2015〜2022年)
MONOistに掲載した主要な記事を、読みやすいPDF形式の電子ブックレットに再編集した「エンジニア電子ブックレット」。今回は、トヨタ自動車を代表するハイブリッド車(HEV)で、先日フルモデルチェンジした「プリウス」に関する過去の記事をまとめた「プリウスを振り返る(2015〜2022年)」をお送りします。 - 「旦那さんのクルマ?」「お父さんから借りたの?」と思われないクラウンへ
さて、今週はトヨタ自動車の「クラウン」がフルモデルチェンジし、新モデルが世界初公開されました。以前から、「セダンではなくSUVになるらしい」「海外でも販売するらしい」と報じられてきましたね。 - 静電気で塗料のムダを大幅削減、トヨタが塗着効率95%の塗装機を開発
トヨタ自動車は2020年3月12日、塗料の塗着効率を95%まで高めたエアレス塗装機を開発したと発表した。従来の塗装機はエアスプレー式だったが、新型塗装機は空気ではなく静電気を使うことにより、60〜70%の従来の塗着効率から大幅に向上させる。 - 静電気をためる液体を活用し、伸縮・折り曲げ可能な振動発電素子を開発
物質・材料研究機構と産業技術総合研究所は、静電気を半永久的にためられる液体状のエレクトレット材料と柔らかい電極を組み合わせ、伸縮・折り曲げ可能な振動発電素子を開発した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.