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「旦那さんのクルマ?」「お父さんから借りたの?」と思われないクラウンへ自動車業界の1週間を振り返る(1/2 ページ)

さて、今週はトヨタ自動車の「クラウン」がフルモデルチェンジし、新モデルが世界初公開されました。以前から、「セダンではなくSUVになるらしい」「海外でも販売するらしい」と報じられてきましたね。

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 週末ですね。1週間お疲れさまでした。梅雨が戻ったような天気が続いていますね。エアコンを冷房モードにすると湿気でじめじめするし、除湿モードにすると寒いし……と2つのモードを行ったり来たりする日々です。危険なレベルまで降雨量が増えている地域もあります。天気予報に注意して、可能な限り対策をしながら安全第一でお過ごしください。

 さて、今週はトヨタ自動車の「クラウン」がフルモデルチェンジし、新モデルが世界初公開されました。以前から、「セダンではなくSUVになるらしい」「海外でも販売するらしい」と報じられてきましたね。事前の読み通りSUVタイプではありますが、伝統的なセダンタイプも用意されており、合計4モデルのクラウンファミリーとなりました。まずは「クラウン(クロスオーバー)」が2022年秋に発売され、その後1年半以内に「クラウン(セダン)」や「クラウン(スポーツ)」「クラウン(エステート)」も登場します。

クラウン(クロスオーバー)(左)。クラウン(スポーツ)(右)[クリックで拡大] 出所:トヨタ自動車
クラウン(セダン)(左)。クラウン(エステート)(右)[クリックで拡大] 出所:トヨタ自動車
  • クラウンファミリーの特徴
    • クロスオーバー:セダンとSUVの融合で、乗り降りのしやすさ、視点の高さ、運転しやすさを重視したパッケージ。走りは「セダンを超えるセダン」として進化させた
    • スポーツ:エモーショナルで創造的な雰囲気を持つ、乗りやすく運転しやすいパッケージ。俊敏でスポーティーな走りが楽しめるスポーツSUV
    • セダン:正統派セダンとして、新たなフォーマルさの表現や上質さ、快適さを追求。ショーファーのニーズにも応える
    • エステート:機能的なSUVとして、大人の雰囲気で、余裕のある走り、アクティブライフを楽しめる。後席はフルフラットデッキにもなる。ワゴンとSUVのクロスオーバーという位置付け

 海外販売も事前のうわさ通りです。過去にもクラウンを日本以外で販売したことがありましたが、最終的には日本専用モデルとなっており、フルモデルチェンジしたクラウンで再挑戦するという思いが込められています。新型クラウンは40の国と地域で販売され、クラウンシリーズの販売台数は年間20万台を計画しています。日本でのクラウン(クロスオーバー)の販売は月間3200台と計画されています。単純に足し算すると年間3万8400台ですね。

 クラウンの先代モデルは2018年6月にデビューしました。月間販売目標は4500台で、2018年の1年間の販売台数は5万324台でした。2019年は3万6125台、2020年は2万2173台、2021年は2万1411台という販売実績でした。クラウン(クロスオーバー)だけで月間販売目標が3200台と考えると、フルモデルチェンジを機に台数規模が大きく広がりそうですね。

 台数を広げるには商品としての魅力も不可欠です。「クラウンはFR(後輪駆動)!」という人がどう受け止めるかは分かりませんが、クラウン(クロスオーバー)はHEV(ハイブリッド車)のみで、全て電気式4WDとなります。

 ハイブリッドシステムは2種類あり、上級グレードはレクサスのSUV「RX」にも搭載されているのと同じパラレル方式のハイブリッドシステム「デュアルブーストハイブリッドシステム」です。排気量2.4l(リットル)の直列4気筒ターボエンジンとモーター、トルコンレスの6速ATを組み合わせて、リアにはインバーターとモーターを一体化したeAxle(イーアクスル)を搭載します。バッテリーは以前話題になったバイポーラ型のニッケル水素電池です。


デュアルブーストハイブリッドシステム[クリックで拡大] 出所:トヨタ自動車

 クラウン(クロスオーバー)の4WDシステムは、RXの「Direct4」とは異なる「E-Four Advanced」です。前後の駆動力配分を20:80まで変えられるため、FRに近い走りができるとのことです。「E-Four」自体も、従来のものから進化しているそうです。

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