ニュース
2022年の国内粗鋼生産は前年比7.4%減と2年ぶり減少、銑鉄生産も前年比8.8%減:製造マネジメントニュース
日本鉄鋼連盟が発表した2022年の鉄鋼生産概況によれば、粗鋼生産は前年比7.4%減の8923万5000トンで、銑鉄生産は同比8.8%減の6414万7000トンと、どちらも2年ぶりに減少した。
日本鉄鋼連盟は2023年1月23日、2022年の鉄鋼生産概況とを発表した。2022年の鉄鋼生産概況によれば、粗鋼生産が前年比7.4%減の8923万5000トンで、銑鉄生産は同比8.8%減の6414万7000トンと、どちらも2年ぶりに減少した。
粗鋼生産を鋼種別に見ると、一般向けの普通鋼が前年比6.9%減の6881万5000トン、主に自動車などの製造業向けに使われる特殊鋼が同比8.9%減の2042万トンで、両素材ともに2年ぶりの減少を記録した。炉別生産では、転炉鋼が前年比9.1%減の6540万3000トン、電炉鋼が同比2.3%減の2383万2000トンで、両素材ともに2年ぶりの減少となった。粗鋼合計に占める電炉鋼の比率は、前年から1.4ポイントアップして26.7%と上昇傾向にある。
熱間圧延鋼材(普通鋼と特殊鋼の合計)の生産は、前年比6.9%減の7863万8000トンで、粗鋼生産と同様に2年ぶりの減少となった。鋼種別では、普通鋼が前年比6.3%減の6174万8000トン、特殊鋼は同比9.0%減の1689万トンだった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 日本製鉄が4900億円の損失計上で高炉を追加休止、経営刷新に向けDX推進部も新設
日本製鉄が、2019年度の通期業績見通しで単独営業損益が1300億円の赤字(在庫評価差除く)となり、子会社も含めた減損などにより4900億円の損失を計上することを発表。厳しい経営環境に対応するため、日鉄日新製鋼の呉製鉄所の全設備の休止をはじめとする新たな生産設備構造対策と経営ソフト刷新施策について発表した。 - 日本製鉄が電炉持つタイの鉄鋼会社2社を子会社化
日本製鉄は2022年1月21日、電炉から熱延工程までを一貫して製造できるタイの鉄鋼企業2社を子会社化することを発表した。2022年2月ころをめどに、株式譲渡の条件が整い次第実施する。 - 日本製鉄とアングロ・アメリカン、共同で脱炭素製鉄への移行加速
日本製鉄とアングロ・アメリカンは、カーボンニュートラル製鉄への移行を加速するため、脱炭素ソリューションを共同で検討、議論することを目的とした覚書を締結した。 - 日本製鉄、製造プロセスのCO2排出量を削減した鉄鋼製品を販売
日本製鉄は、自社で削減したCO2排出量を割り当てることで、鉄鋼製造プロセスにおけるCO2排出量を削減したと認定される鉄鋼製品「NSCarbolex Neutral」を、2023年度上期から販売する。 - 日本製鉄が新型コロナで東西2高炉を一時休止、2日間の一時帰休も実施
日本製鉄は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大による大幅な鉄鋼需要の減少に対応するため、高炉のバンキング(送風停止による再稼働が可能な状態での休止)を実施すると発表した。 - 純度99.9996%の超高純度鉄が哺乳類細胞を接着、増殖させることを解明
東北大学は、99.9996%純度の超高純度鉄が、表面処理を施すことなく、哺乳類細胞を接着、増殖させる基質となることを明らかにした。超高純度鉄上で細胞分化も誘導可能だ。