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バリ取り用高速スピンドルを部品洗浄機に搭載、高圧水との二刀流でバリを除去:FAニュース
スギノマシンは、水を超高圧で噴射し、自動車などの金属部品のバリ取りと洗浄をする高圧水部品洗浄機「JCC(ジェットクリーンセンタ)」シリーズの新機種「JCC 104 HYBRID」を開発した。
スギノマシンは2022年10月27日、水を超高圧で噴射し、自動車などの金属部品のバリ取りと洗浄をする高圧水部品洗浄機「JCC(ジェットクリーンセンタ)」シリーズの新機種「JCC 104 HYBRID」を開発したと発表した。バリ取り用の高速スピンドルを部品洗浄機に搭載し、高圧水との二刀流でバリを除去する。
部品のバリや切りくずを最高50MPaの高圧水で除去する「JCC 104 WIDE」に、バリ取り用の高速スピンドルモーター「BARRIQUAN(バリカン)」のJCC専用機種を搭載している。
最高毎分2万回転のフローティング機構付きのBARRIQUANで、部品外側のバリを素早く取り除く。刃具をワーク形状にならわせるため、ワーク寸法にばらつきがある場合にも対応し、バリの取り残しや削り過ぎを防ぐ。
交差穴、深穴といったツールが届かない部品内部のバリは、最高50MPaの高圧水で除去する。高圧水でのバリ取りは、同時に洗浄もできる。また、底面がオープンになっている中空2軸傾斜円テーブルを搭載し、割り出し5軸制御により、ワークの6面全てのバリ取りが可能だ。
NC装置で制御するため、使い慣れたGコードで操作が可能だ。バリ取り工程と洗浄工程を1台に集約することから、設備費用と設置スペースの抑制につながる。標準で、消費電力を大幅に削減する、省エネパッケージ「JCC-eSmart」を搭載している。
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