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加工工程の集約、自動化で生産性向上、スギノマシンが新たな小型横形マシニングセンタ:工作機械
スギノマシンは、主軸30番の横形マシニングセンタ「SELF-CENTER SC-H30a」を発売する。ツールマガジンに最大70本の工具を収納して段取り替え時間を削減できるほか、加工工程の集約、切りくず排出性の向上、自動化対応などで生産性を高めている。
スギノマシンは2022年10月25日、主軸30番の横形マシニングセンタ「SELF-CENTER(セルフセンタ) SC-H30a」を同年11月に発売すると発表した。「第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)」(同年11月8〜13日、東京ビッグサイト)に出品する。
小物部品向けの小型マシン「SELF-CENTER」シリーズは、立形と横形、テーブル移動型、コラム移動型といった多彩な機械構成バリエーションを用意する。
SC-H30aは、オプション対応でツールマガジンに最大70本の工具を収納できる。ワークごとの工具をセットすることで、工具の段取り替え時間を削減する。また、オプションで最大450mmのロングツールを使用可能で、深穴加工工程が集約し、生産性向上につながる。
センタトラフを採用したほか、テーブル周辺の配線や配管をなくしたことで、切りくずの排出性が向上した。切りくずに起因するトラブルが減り、安定した稼働が可能になっている。オプションで天井シャッターやサイドシャッターを搭載できるため、搬送システムと接続しやすくなり、自動化にも対応する。
外観寸法は1500×3210×2280mmで、各軸のストロークはX、Z軸が500mm、Y軸が400mm。主軸回転速度は最高1万2000min−1となっている。
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