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【実例】現場の声から治具が出来上がるまで(その2)製造現場の地味な要!? 治具設計の舞台裏(3)(4/4 ページ)

現役の“治具屋”でもある筆者が、これまで手掛けてきた治具製作の事例を幾つか引用しながら、治具ができるまでの流れや治具設計のポイント、注意点について解説する連載。連載第3回では、前回に引き続き、「現場の困りごと相談」から始まる治具製作の実例を取り上げる。

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ついに完成! この治具は数年たった今でも活躍中

 基板と端子がセットできたら、トッププレートを閉じてインデックスプランジャーでロックします。もしも、基板と基板押さえの位置関係に不都合があればトッププレートは閉まらないはずですが、ぴったり基板に密着する形で閉じられて、インデックスプランジャーのロックも問題なくかかりました。これで完成となります!

 トッププレートには2種類のスリットが付いていますが、狭い方のスリットから自動機のコテが入り、はんだ付けを行います。広い方のスリットは、最後に端子のつなぎを切断するためのマイクロニッパーを入れるところになります。

トッププレートロック状態の完成した治具
図13 トッププレートロック状態の完成した治具[クリックで拡大]
はみ出た端子はこの位置で手作業で切断される
図14 はみ出た端子はこの位置で手作業で切断される[クリックで拡大]

 その後、この治具は端子切断の作業性を向上させるために、一度だけ改良を行いました。あれから数年経過しましたが、今も毎日活躍していることでしょう。 (次回へ続く

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Profile

藤崎淳子(ふじさきじゅんこ)

長野県上伊那郡在住の設計者。工作機械販売商社、樹脂材料・加工品商社、プレス金型メーカー、基板実装メーカーなどの勤務経験を経てモノづくりの知識を深める。紆余(うよ)曲折の末、2006年にMaterial工房・テクノフレキスを開業。従業員は自分だけの“一人ファブレス”を看板に、打ち合せ、設計、加工手配、組み立て、納品を一人でこなす。数ある加工手段の中で、特にフライス盤とマシニングセンター加工の世界にドラマを感じており、もっと多くの人へ切削加工の魅力を伝えたいと考えている。




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