IoTやAIによる排水処理監視サービスを沈殿槽自動監視サービスに採用:製造IT導入事例
東芝デジタルソリューションズの排水処理遠隔監視サービスが、栗田工業の沈殿槽自動監視サービス「S.sensing TS」に採用された。
東芝デジタルソリューションズは2022年8月4日、同社の設備メーカー向けIoT(モノのインターネット)クラウドサービス「Meister RemoteX」とアナリティクスAI(人工知能)「SATLYS(サトリス)」を活用した排水処理遠隔監視サービスが、栗田工業の沈殿槽自動監視サービス「S.sensing TS」に採用されたと発表した。
同サービスでは、Meister RemoteXで収集したデータを基に、SATLYSで「異常検知AI」「状態推定AI」の2種類のAIモデルを構築する。2つのAIモデルにより、現場に設置したエッジ端末上で異常検知の推論と異常時の状態推定を実施する。
Meister RemoteXは、異常度の経時変化や、正常から異常または異常から正常への状態変化、処理水中の不純物の浮遊、処理水の濁度、処理水中のガスなどの情報を収集、推論し、クラウドへアップロードする。結果はWeb上で確認できる。
また、異常を検知した場合にアラートメールを送信できる。エッジ端末が収集した画像データをリアルタイムでWeb画面に表示したり、エッジ端末に対してAIモデルや設定情報を配信することも可能だ。
教師なし学習で構築する異常検知AIは、沈殿槽内の異常状態を高い精度で検知する。教師あり学習で構築する状態推定AIは、沈殿槽で異常が発生した場合に、複数の種類の異常状態を識別できる。
両社は、今回の取り組みによる排水処理の最適化と安定化を通じて、CO2排出量と廃棄物の削減を図るとしている。
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