検索
ニュース

パナソニックの新型電池4680セルは「全て計画通り」、2023年度に和歌山で量産製造マネジメントニュース(3/3 ページ)

パナソニック エナジーが2022〜2024年度の中期経営戦略を説明。テスラ向けに開発を進めている新型リチウムイオン電池セル「4680」は既に製品化のめどが立っており、2023年度中に和歌山工場で量産を始めて北米市場への供給をスタートさせる方針だ。

Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

産業・民生事業でも国内外工場に投資

 産業・民生事業についても、データセンター向けバックアップ電源システム、電動アシスト自転車や建機、農機の電動化などの動力機器、IoT(モノのインターネット)機器向けの一次電池など今後大きく拡大する市場が多数ある。そのために、2023年度内をめどに国内外の工場に投資する方針だ。

産業・民生事業で市場拡大が期待できる製品
産業・民生事業で市場拡大が期待できる製品[クリックで拡大] 出所:パナソニック エナジー

 インフラや動力機器向けでは、電池セルを生産する徳島工場(徳島県松茂町)、モジュールやパックなどの組み立てを手掛けるメキシコのモンテレイ工場を増強し、生産能力を1.5倍に伸ばす。IoT向けリチウムイオン一次電池は、中国・無錫工場の生産能力を2.7倍に強化する。乾電池工場については、本社に隣接する守口工場(大阪府守口市)の機能を二色の浜工場(大阪府貝塚市)に集約するとともに、次世代のスマート工場としていく方針である。これらの工場への投資による供給体制の強化に加えて、産業・民生事業で強いシステム化や保守サービスへの要求に応えられる研究開発人員の拡充と、提案力を持った営業体制に刷新していくという。

産業・民生事業の強化施策
産業・民生事業の強化施策[クリックで拡大] 出所:パナソニック エナジー

 2024年度の経営目標は、売上高9700億円、営業利益870億円、EBITDA1500億円、ROIC((投下資本利益率)12%、2022〜2024年度の累積営業キャッシュフロー3300億円を掲げる。2022年度と比べて、売上高が2000億円増えるのに対して、営業利益の増加は200億円にとどまるが、これは積極的な設備投資の影響が大きい。

 また、2030年度の環境目標としては、カーボンフットプリントを2021年度比で半減、商品を通じたCO2削減貢献量を同約5倍の6000万トンを目指すとしている。

2024年度の経営目標
2024年度の経営目標[クリックで拡大] 出所:パナソニック エナジー

⇒その他の「製造マネジメントニュース」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る