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車載電池とサプライチェーン、水素技術などに6000億円投資、パナソニック新体制製造マネジメントニュース(1/2 ページ)

パナソニック ホールディングスは2022年4月1日、事業会社制(持ち株会社制)へと移行した新体制でのグループ戦略説明会を開催。中期経営計画として「地球環境問題への対応」と「暮らしと仕事におけるウェルビーイング」実現に向けた取り組み強化を掲げ、2024年度までの目標値として、累積営業キャッシュフローで2兆円、ROE(自己資本利益率)10%以上、累積営業利益1兆5000億円を示した。

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 パナソニック ホールディングスは2022年4月1日、事業会社制(持ち株会社制)へと移行した新体制でのグループ戦略説明会を開催。中期経営計画として「地球環境問題への対応」と「暮らしと仕事におけるウェルビーイング」実現に向けた取り組み強化を掲げ、2024年度までの目標値として、累積営業キャッシュフローで2兆円、ROE(自己資本利益率)10%以上、累積営業利益1兆5000億円を示した。

「地球環境」と「豊かな暮らしと仕事」に貢献

 パナソニックグループは2022年4月1日から、パナソニック ホールディングスの傘下に8つの独立企業である事業会社が入る持ち株会社制へと移行。パナソニック ホールディングスでは、この事業会社を主役と位置付けており、新体制を「事業会社制」と呼び、より事業ごとに柔軟で迅速な対応が行えるようにしている。

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パナソニック グループ新体制[クリックで拡大] 出所:パナソニック ホールディングス
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パナソニック ホールディングス グループCEOの楠見雄規氏

 新体制による新たな中期経営計画では、グループが目指す姿として「物と心が共に豊かな理想の社会」という、創業者が示した「物心一如」を実現することを改めて掲げた。この具体的な方向性として「地球環境問題の解決への貢献」と「心身ともに健康で幸せな状態を『くらし』と『しごと』において実現」の2つを掲げ、これらに必要な競争力強化を徹底することを示した。

 パナソニック ホールディングス グループCEOの楠見雄規氏は「これまでは営業利益が中心となり、その指標が目的化してしまっていた。しかし、新たな中期経営計画では、まずは社会変革を考え、そこからのバックキャストで目指すべきものを定めていくという考え方だ。共感を得ながら実現のスピードとスケールで差別化を図っていく」と述べている。

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グループが目指す姿[クリックで拡大] 出所:パナソニック ホールディングス

 「地球環境問題の解決への貢献」では2022年1月に発表した環境コンセプト「Panasonic GREEN IMPACT」を推進する。以前から2030年に全事業会社のCO2排出の実質ゼロ化を実現する方針を示してきたが、今回は新たに「Panasonic GREEN IMPACT」の数値目標として2050年をターゲットに「現時点の全世界CO2総排出量の約1%にあたる3億トン以上の削減インパクトを目指す」を掲げた。

 具体的には、まず自社バリューチェーンにおける排出削減で約1.1億トンの削減インパクトを創出。さらに、既存事業による社会への排出削減貢献インパクトで約1億トン、水素関連など新技術や新事業による社会への排出削減貢献インパクトで約1億トンの削減効果を見込んでいる。自社グループ内の活動だけではなく、社会としての削減効果も評価していく方向性が新しい点だ。「地球温暖化を止めるということを考えると、自社グループ内だけでスコープ1〜3が実質ゼロにできたからといってそれでよいということにはならない。それ以外の領域も削減に貢献していくことが必要になる。そういうところにも貢献していく」(楠見氏)。

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Panasonic GREEN IMPACTの目標[クリックで拡大] 出所:パナソニック ホールディングス
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