この記事は、2022年2月22日発行の「製造マネジメント メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
周知の通り、製造業では機械化やデジタルツール導入による省人化の重要性が長きにわたり繰り返し訴えられています。ですが、機械化が遅れている、または、現在の技術では機械化が難しく、どうしても人がやらざるを得ない業務領域も、まだまだ多く存在します。例えば、食品製造業はそうした「機械/自動化の難しさ」に直面している業種の1つといえるでしょう。
先日、むき身のホタテの重量を自動的に推測する「AIセレクタ」というAI(人工知能)ソリューションの記事を公開しました。ホタテのむき身加工工程は大きく分けて「むき身」「パッキング」「出荷準備」の3段階に分けられますが、AIセレクタはこの内、パッキング作業の効率化を目的に開発されています。簡単にいうと、1パック当たりの重量を簡単にそろえられるようにして、作業の手戻りを無くし、業務の効率化を図るというものです。
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