軸受診断アプリの無料体験サービス、機器準備なしでEdgecrossと連携:FAニュース
NTNが開発した軸受診断アプリケーションの無料体験版が、EdgecrossコンソーシアムのEdgecross PoC構築支援サービスに追加された。ユーザーは機器類を準備しなくても、同アプリの無料体験版を利用できる。
NTNは2022年1月18日、同社が開発した軸受診断アプリケーションの無料体験版が、Edgecrossコンソーシアム(ECC)が無償で提供するEdgecross PoC構築支援サービスに追加されたと発表した。
PoC構築支援サービスは、Edgecross基本ソフトウェアをインストールした産業用PCや関連機器(PoCキット)を、IoT(モノのインターネット)システムの構築を検討しているユーザーに一定期間無償で貸し出すものだ。ユーザー側で必要な設定作業を支援するほか、収集データの変更や、ダッシュボード画面のカスタマイズなどにも対応。PoCキットを使用することで、事前にデータ収集や可視化の検証、確認ができる。
今回、PoC構築支援サービスの拡充により、PoCキットに産業用IoTプラットフォーム「Edgecross」に対応したNTNの軸受診断アプリケーションと、振動センサー、データロガーが追加された。
NTNの軸受診断アプリケーションはEdgecross認定製品で、軸受の近くに設置した振動センサーのデータを収集し、軸受の異常を3〜10秒ごとに診断する。
インターネットを接続せずに導入、運用でき、軸受情報や運転状況などを設定する必要もない。同社以外の軸受も診断可能だ。状態レベルは、診断開始時点を基準に4段階で出力し、診断結果は最大16カ所まで同時に確認できる。
ECCのPoC構築支援サービスを利用することで、ユーザーは機器類を準備することなく、手軽に同アプリの体験版を利用できる。なお、アプリの無料体験版は、Edgecrossマーケットプレイスにて提供中だ(体験版の利用は2022年3月末まで)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 産業用IoTプラットフォームに対応した軸受診断アプリケーションを開発
NTNは、産業用IoTプラットフォーム「Edgecross」に対応した軸受診断アプリケーションを開発し、無料体験版の提供を開始した。軸受近傍に設置された振動センサーのデータを収集し、軸受の異常を診断する。 - 軸受の異常検知装置、約7秒で小型ながら高度な診断ができる
NTNは、軸受の異常を検知する「NTNポータブル異常検知装置」を発表した。手のひらサイズで持ち運びや設置がしやすく、約7秒と短時間で高度な軸受診断ができるため、回転機械の定期チェックに有効だ。 - コロナ禍でQCサークル大会をオンライン開催、米中欧などグローバルに競う
NTNは、同社内の世界QCサークル大会を、オンラインで初めて実施した。ものづくり技術の向上を支えるQCサークル活動を世界レベルで活性化させるための大会で、2021年は、軸受の研削用砥石のコストダウンに取り組んだ中国チームが優勝した。 - 幹事企業にトレンドマイクロが参加予定、Edgecrossの2021年度活動方針
「Edgecrossコンソーシアム」は2021年3月29日、同団体の活動報告や2021年度の基本方針などを説明する「Edgecrossフォーラム2021春」を開催した。2022年4月からEdgecrossコンソーシアムの幹事企業にトレンドマイクロが参加予定。 - 食品製造業のスマート工場化を支援、EdgecrossがWG活動を推進
Edgecrossコンソーシアムは、業界に特化した課題解決やソリューション構築を進めるためにワーキンググループ(WG)活動を強化。その1つが食品製造業に向けた「食品製造業向けソリューション構築WG」である。同WGリーダーを務める小玉昌央氏(サトー)に、食品製造業における課題とWGの取り組みについて話を聞いた。 - ローカル5Gとエッジコンピューティングを連携、Edgecrossがコンセプト示す
エッジコンピューティングにおける共通基盤構築を目指す「Edgecrossコンソーシアム(エッジクロスコンソーシアム)」は「IIFES2019」(2019年11月27〜29日、東京ビッグサイト)において「スマートなバリューチェーンの実現」をテーマに、Edgecross対応製品のラインアップやソリューションを披露。新たにローカル5Gとの連携や、設計領域との連携などのコンセプトも紹介した。