OPC UAの採用を主要IoTベンダーが表明、AWSやマイクロソフト、グーグルなど:産業用ネットワーク技術解説
OPC Foundationは2022年2月1日、 Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud、IBM、Microsoft、SAP、シーメンスなどの主要なIoTベンダーがエッジとクラウド間の情報連携用技術として、OPC UAを採用することを表明したと発表した。
OPC Foundationは2022年2月1日、 Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud、IBM、Microsoft、SAP、シーメンスなどの主要なIoTベンダーがエッジとクラウド間の情報連携用技術として、OPC UAを採用することを表明したと発表した。
OPC UAは、産業用アプリケーションの相互運用を実現するオープンなインタフェース仕様である。プラットフォーム非依存型の技術であり、Windows、Linux、iOS、Androidなどさまざまなオペレーティングシステムで動作が可能である他、数百キロバイトのメモリで動作する組み込みデバイスからクラウド上に配置される大規模システム、モバイルデバイスなどさまざまなデバイスで使用できることが特徴だ。こうしたオープン性の一方で、アクセスコントロール、通信フレームの暗号化、メッセージ認証などが通信プロトコル設計に組み込まれており、安全な通信が行えることが特徴だ。
こうしたオープン性と安全性が特にIoT(モノのインターネット)活用などで必要性が高まるOT(制御情報)とIT(情報技術)の連携を行うのに最適だと評価され、ドイツが推進するモノづくり革新プロジェクト「インダストリー4.0」でも推奨規格として扱われている。これらを背景に、OPC UAを含むOPC関連技術の標準化と普及を進めるOPC Foundationには850社が参加し、OPC UAの普及を推進している。
今回あらためて、主要クラウドベンダーを含むIoTプラットフォーマーがOPC UAを採用することを表明することで、マルチクラウド、マルチプラットフォームを推進するOPC UAの立ち位置を鮮明にするとともに、エッジとクラウドを結ぶデファクトスタンダードとしての立場をアピールする狙いだ。OPC Foundation代表のStefan Hoppe(ステファン・ホッペ)氏は「OPC UAが、プロセスおよびファクトリーオートメーションにおけるフィールドからクラウド(およびその逆)を調和する唯一のソリューションだ」とコメントしている。
今回、OPC UA採用を表明したAWS、Google Cloud、IBM、Microsoft、SAP、シーメンスでは既にOPC UAを組み込んだアプリケーションを準備しており、積極的に同技術を活用していく方針を示している。
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