日産と三菱自のNMKVが10周年、軽EVで引き続き連携:電気自動車
日産自動車と三菱自動車は2021年6月1日、共同出資会社のNMKVが設立10周年を迎えたと発表した。両ブランドによる販売台数は10年間で累計152万台を達成。現在、NMKVと日産、三菱は電気自動車(EV)のプロジェクトを推進中で、三菱自動車はこれに合わせて新型軽EVの生産に向けて水島製作所に80億円を投資する。
日産自動車と三菱自動車は2021年6月1日、共同出資会社のNMKVが設立10周年を迎えたと発表した。両ブランドによる販売台数は10年間で累計152万台を達成。現在、NMKVと日産、三菱は電気自動車(EV)のプロジェクトを推進中で、三菱自動車はこれに合わせて新型軽EVの生産に向けて水島製作所に80億円を投資する。
NMKV 社長の遠藤淳一氏は「NMKVは日産と三菱自動車の良いとこ取りによって、日本の国民車である軽自動車の魅力を向上し続けている。今後も3社の強みの源泉である、日本のモノづくり力を強化して、アライアンスのチームワークによってさらに良いクルマづくりを推進する」とコメントした。
NMKVで手掛けた最初のモデルは2013年6月発売の日産「デイズ」と三菱「eKワゴン/eKカスタム」だ。その後、2014年2月に日産「デイズルークス」と三菱「eKスペース/eKスペースカスタム」を追加した。これら4車種はNMKVが企画し、三菱が開発と生産を担当した。
また、この4車種は、2016年4月に三菱の燃費測定試験の不正が発覚するきっかけにもなった。2015年夏にNMKVの新型車開発を日産が主導することが決まり、当時のデイズとデイズルークスの燃費を改めて測定したところ、カタログ値と大きく差があることから燃費測定に問題があることが判明した。
2019年3月には日産が企画と開発を主導してデイズとeKワゴンをフルモデルチェンジ、eKカスタムは「eKクロス」に車名も変更した。2020年3月にはルークス、eKスペース、eKクロススペースを全面改良し、2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤーでは「K CAR オブ・ザ・イヤー」を受賞した。
自動車メーカー各社に対してカーボンニュートラル達成に向けたプレッシャーが高まる中、軽EVはNMKVだけでなく日産と三菱それぞれにとっても重要な製品だ。日産は2019年の東京モーターショーで軽EVのコンセプトモデル「IMk」を発表し、EVのラインアップ拡充をアピールしてきた。また、三菱は軽商用EV「ミニキャブミーブ」で、走行距離拡大やコスト低減、これまで試験導入の結果の反映など商品力を向上させる方針だ。
日産が開発中の軽EVは、NMKVのプロジェクトを通じて2023年度までに投入する計画だ。ホンダも軽EVを2024年に投入する。三菱「アイミーブ」以来の軽EVの市場が改めて活性化しそうだ。
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