日産「デイズ」が6年ぶり全面改良、軽初でプロパイロットや緊急自動通報も:車両デザイン
日産自動車は2019年3月28日、軽自動車「デイズ」を全面改良して発売したと発表した。2013年に初代モデルを発売して以来、6年ぶりのフルモデルチェンジとなる。日産自動車と三菱自動車の共同出資会社であるNMKVのマネジメントの下、日産自動車が企画、開発を進めた。
日産自動車は2019年3月28日、軽自動車「デイズ」を全面改良して発売したと発表した。2013年に初代モデルを発売して以来、6年ぶりのフルモデルチェンジとなる。
日産自動車と三菱自動車の共同出資会社であるNMKVのマネジメントの下、日産自動車が企画、開発を進めた。安心安全機能では、運転支援システム「プロパイロット」や自動通報システムのヘルプネットを搭載しており、「軽自動車として初めて」(日産自動車)だとしている。また、新開発のパワートレインにより、発進や追い越しでの加速性能も向上させた。
月間販売目標台数は8000台。税込み希望小売価格は127万3320円から。燃費は、モーターで駆動力のアシストやエネルギー回生を行う「スマートシンプルハイブリッド」搭載モデルの場合、WLTCモードで21.2km/l(リットル)となる。このうち、市街地モードが16.9km/l、郊外モードで23.0km/l、高速道路モードで22.6km/l。JC08モードでは28.6km/l。
発進から追い越しまでストレスない加速
日産自動車の調べでは、時速0〜100kmの範囲で車間距離やステアリングを自動制御する運転支援システムを搭載するのは、新型デイズが軽自動車で初めてだという。ファーストカーとして軽自動車を選ぶ層が拡大し、軽自動車でのロングドライブが増えていることなどに対応して新型デイズにプロパイロットを採用した。システムの構成やセンサーは、登録車と同様だ。
プロパイロットは高速道路でアクセル、ブレーキ、ステアリングの操作をシステム側でアシストする。加減速の制御によって前方車両との車間距離を保ち、渋滞での停止中は停止状態も保持する。走行中は車線内を走行するようにステアリングを制御し、運転操作の負担軽減につなげる。
ヘルプネットは、交通事故や急病、あおり運転などで事故の危険がある時に専門のオペレーターと通話できるようにするもの。エアバッグが展開した場合にオペレーターに自動的に接続する他、車内のスイッチから手動でも連絡することができる。オペレーターとはデータ通信と音声通話が可能。
オペレーターはエアバッグが展開すると、位置情報や衝突の方向、衝突の激しさ、シートベルトの着用の有無、多重衝突の有無などの情報を取得し、死亡重症確率推定アルゴリズムから被害の大きさを予測する。推定される被害に合わせて、警察や消防にオペレーターから通報する。
パワートレインは、エンジンやCVTを新たに開発し、スマートシンプルハイブリッドを搭載するグレードも設定した。スマートシンプルハイブリッドは、小型化したモーターとリチウムイオン電池を組み合わせる。同等の出力でエネルギー回生量が2倍になるという。また、リチウムイオン電池の採用により、アシスト時間は従来の10倍に伸びた。エンジンは最大トルクを15%向上させ、発進時や追い越しなどの中間加速といった領域でストレスなく走行できるようにしたという。また、エンジン締結剛性を高めて静粛性を改善した。CVTは低フリクションベルトなど燃費向上技術を採用した。
プラットフォームも新開発で、従来モデルからエンジンルームを縮小してホイールベースを65mm延長し、広い居住空間を確保した。後部座席に大人が足を組めるニールームの長さを持たせるとともに、後部座席を一番後ろに下げた状態でも従来より35mm長い、385mmの荷室長を実現した。エンジンルームはメンバーの追加により登録車と同じ衝撃吸収構造を採用することで、衝突安全性能も確保しているという。
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