ウェアラブルデバイスの開発期間を短縮する、腕時計型リファレンスデザイン:医療機器ニュース
Maxim Integrated Productsは、ヘルスケア関連のウェアラブルデバイス開発を最低6カ月短縮できる、腕時計型リファレンスデザイン「Health Sensor Platform 3.0」を発表した。
Maxim Integrated Productsは2020年10月28日、ヘルスケア関連のウェアラブルデバイス向けに、腕時計型リファレンスデザイン「Health Sensor Platform 3.0(HSP 3.0)」を発表した。そのまま装着が可能で、ウェアラブルデバイスを最初から作る場合に比べて、開発期間を最低6カ月短縮できる。
別名は「MAXREFDES104#」で、同社の「MAX86176」「MAX20360」「MAX32666」「MAX32670」「MAX30208」などのセンサー、パワーマネジメント、マイクロコントローラーを内蔵する。これらの製品とアルゴリズムにより、血中酸素飽和度(SpO2)、心電図(ECG)、心拍数、心拍変動、呼吸数、体温、睡眠の質、ストレスレベルなどを監視できる。
臨床グレード精度の光学SpO2測定と乾式電極を用いたECG機能を備え、医用電気機器の国際規格IEC 60601-2-47に適合。慢性閉塞性肺疾患や新型コロナウイルス感染症などの感染症、睡眠時無呼吸、心房細動などの疾患管理に役立つ情報を提供する。
旧バージョンのHSP 2.0に比べて小型化したほか、光学アーキテクチャを強化して信号測定品質を改善した。腕時計型の形状用に設計しているが、チェストパッチやスマートリンクなど他の形状の乾式電極にも適応できる。
ハードウェア、ファームウェア、アルゴリズムとともに提供され、単価は400米ドル(約4万1000円)となっている。
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