ウェアラブルデバイス向けの薄型血中酸素センサーを開発:医療機器ニュース
amsは、ウェアラブルデバイスで血中酸素飽和度(SpO2)を測定できる、薄型センサー「AS7038RB」を開発した。イヤホンや医療用パッチなどにおいてバイタルサインをリモート監視できる。
amsジャパンは2020年9月30日、ウェアラブルデバイスで血中酸素飽和度(SpO2)を測定できる、薄型センサー「AS7038RB」を発表した。イヤホンやスマートウォッチなどの小型製品、パッチ、オキシメーターなどの医療デバイスにおいて、バイタルサインのリモート監視が可能になる。現在、サンプルを提供中で、同年10月に量産を開始する。
サイズ3.70×3.10mm、厚さ0.65mmのパッケージに、高感度のフォトダイオード、4つのLEDドライバー、アナログのフロントエンド、シーケンサーを統合している。SpO2と心拍測定のアプリケーションソフトが付属し、SpO2と心電図(ECG)の同時測定が可能だ。
同社独自のオンウエハー干渉フィルター技術を活用しており、SpO2の測定機能は、病院の試験設備で使用する医療グレードのパルスオキシメーターの出力とほぼ同等の精度を備える。このフィルターにより、590〜710nmと近赤外線(800nm〜1050nm)帯域の対象波長で、SpO2測定用の光学信号を取得できる。同時に、その他の波長で起こる周囲光の干渉をブロックする。
また、最大4台の外部LED用ドライバーに供給可能で、OEMはアプリケーションに合わせてLEDを配置できる。これにより、手首や胸、額、指など、皮膚の厚みや骨格構造が異なる部位でも、LEDの配置を最適化できる。
新型コロナウイルス感染症では、呼吸困難の症状の初期徴候として、SpO2低下を示すことが明らかになりつつある。AS7038RBを利用することで、SpO2を測定可能なウェアラブルかつ使い捨ての機器を開発でき、新型コロナウイルス感染症の初期兆候診断にも役立つとしている。
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