ミドル層の転職理由、コロナ禍前後で変化が「ある」が16%:キャリアニュース
転職サイト「ミドルの転職」が「転職理由」についてのアンケート調査結果を発表した。コロナ禍前後での転職理由に変化が「ある」と全体の16%が回答し、コロナ禍以前よりも企業に「柔軟な働き方への理解」を求める傾向が見られた。
エン・ジャパンが運営するミドル世代のための転職サイト「ミドルの転職」は、2020年9月14日、「転職理由」についてのアンケート調査結果を発表した。同調査は同サイトユーザーのうち35歳以上の人を対象とし、2822人から有効回答を得た。
初めに、コロナ禍以前と以後とで転職理由に変化があるかを尋ねたところ、全体の16%が「ある」と回答した。年収別で見ると、「年収1000万円以上」は「ある」の回答が14%、「年収1000万円未満」は17%だった。
企業の「経営状態」や「柔軟な働き方への理解」への関心が高まる
変化が「ある」と回答した人のコメントを見ると、「以前は特に重視していなかったが、多様な働き方、柔軟な働き方に積極的に取り組もうとしている会社への関心が高まった」「どのような経済状況になっても、ある程度立ち回れる(不況に強い)企業を選ぶ意識が強くなった」「自分のスキルを社会に役立てたいと思うようになった」といった声が寄せられている。
次に「転職を考え始めたタイミング」を尋ねた。その結果、「コロナ禍以後から」が18%、「コロナ禍以前から」は82%だった。年収別に見ると、「コロナ禍以後から」転職を考え始めたと回答した人は、「年収1000万円以上」は13%、「年収1000万円未満」は19%となっている。
転職を考えたきっかけや理由も尋ねた。上位3項目は「会社の将来に不安がある」(40%)、「会社の考え、風土が合わない」(37%)、「給与に不満がある」(32%)だった。
転職理由の「会社都合(リストラ、事業縮小など)」については、「コロナ禍以後から」転職を検討した人の21%が回答。これに対し、「コロナ禍以前から」検討していた人は8%と、転職を検討したタイミングで差がついた。また、「コロナ禍以前から」転職を検討していた人は、「キャリアアップのため」(33%)、「自分の能力を試したい」(28%)といった理由を選ぶ割合が、「コロナ禍以後から」の人よりも多かった。
「今後、転職をした際に実現したいと思うこと」は、「経験、能力が生かせるポジションへの転職」(62%)が最も多かった。僅差で「給与、待遇のアップ」(60%)が続いている。3位は「やりたい仕事ができる環境での就業」(49%)。この質問では、転職を考えたタイミング別での差は見られなかった。
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