スマートTVや車載システム向け組み込みブラウザの最新版を提供開始:組み込み開発ニュース
ACCESSは、Chromium Core(80)をベースにした商用読み込みブラウザの最新版「NetFront Browser BE v2.8.0」の提供を開始した。スマートテレビや車載システム、ゲーム機など組み込み機器での利用に適している。
ACCESSは2020年7月21日、Chromium Core(80)をベースにした商用読み込みブラウザの最新版「NetFront Browser BE v2.8.0」の提供を開始した。4K、8Kデジタルテレビや車載インフォテインメントシステム、セットトップボックス(STB)、ゲーム機など組み込み機器での利用に適している。
NetFront Browser BEは、Chromium Blinkエンジンを搭載したHTML5ブラウザで、ハイエンドの組み込み機器のマルチコアCPU、GPUなどのハードウェアリソースを最大限活用できる。
最新版のv2.8.0では、セキュリティ機能とマルチメディア機能を強化した。Chromium 80をベースとし、最新のセキュリティパッチとコンテンツ互換性を備える。Android、Linux、QNXなどの組み込みOSに対応。セキュアなマルチプロセスアーキテクチャを採用し、悪意ある劣悪なアプリから保護する。また、高信頼実行環境を含むデジタル著作権管理のWidevineやPlayReadyをサポートする。
同社のメディアプレイヤーAPIにより、サードパーティー製メディアプレイヤーとも統合可能だ。4Kおよび8KテレビやSTB(セットトップボックス)向けAndroidトンネルモードなどのグラフィックスをサポートし、オプションで、HbbTV、Freeview Play、Hybridcast、YouTubeなど国内外のサービスに対応する。
高レベルのセキュリティとアプリストア「NetRange App Store」との事前統合により、スマートテレビや車載用ブラウザへのセキュアなエンターテインメントサービスの導入を支援する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- WebブラウザからHTML5プラットフォームへ――「NetFront」が目指す将来像
ACCESSは、組み込み機器向けに展開しているWebブラウザ「NetFront」のレンダリングエンジンを独自のものからWebKitベースに切り替え、HTML5プラットフォームとして脱皮を図る戦略を進めている。同社が最も期待している車載情報機器市場への取り組みを中心に、取締役 専務執行役員でCTO(最高技術責任者)を務める石黒邦宏氏に話を聞いた。 - ボッシュのAndroidベース車載情報機器が採用したサービスプラットフォーム
ACCESSの車載インフォテインメントサービスプラットフォーム「ACCESS Twine for Car」が、ボッシュのAndroidベースの車載インフォテインメントシステムに統合された。 - 運転特性連動型自動車保険向けにアクセサリーソケット型ビーコンを開発
ACCESSは、ソニー損害保険の運転特性連動型自動車保険「GOOD DRIVE」向けにBluetooth Low Energyモジュール搭載のアクセサリーソケット型ビーコンを開発し、提供を開始した。 - ACCESSのテレビ向けソリューション、インド全域展開のマルチスクリーンサービスで採用
ACCESSは、同社のテレビ向けソリューションが、携帯通信事業者Reliance Jio Infocomm(Jio)がインド全域で展開するマルチスクリーンサービス「Jio Digital Lifestyle」に採用され、実装されたと発表した。 - フィアット500が全面改良でEVに、ADASやAndroidベースの車載情報機器も採用
フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は2020年3月4日、全面改良した「フィアット500」の新モデルを世界初公開した。新型500は同社初の電気自動車(EV)となる。ローンチ仕様の「500“La Prima”コンバーチブル」の価格は、家庭用充電システム込みで3万7900ユーロ(約452万円)となる。 - CASEで変貌する車載組み込みシステム、APTJとウインドリバーが協業で対応
APTJとウインドリバーは、「ET&IoT Technology 2019(ET2019)」の会場内で会見を開き、車載ソフトウェアの標準規格であるAUTOSARと仮想化技術を活用した車載ソフトウェアプラットフォームの開発と販売に向けた業務提携について発表した。