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乾式オフィス製紙機の技術を使ってマスク生産へ、5月末から開始:工場ニュース
セイコーエプソンは2020年5月14日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として、フェイスシールドやマスクを医療機関向けに無償提供する他、乾式オフィス製紙機の技術を活用したマスク製造を開始することを発表した。
セイコーエプソンは2020年5月14日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として、フェイスシールドやマスクを医療機関向けに無償提供する他、乾式オフィス製紙機の技術を活用したマスク製造を開始することを発表した。
セイコーエプソンでは2016年に独自の「ドライファイバーテクノロジー」を採用した乾式オフィス製紙機「PaperLab A-8000」を製品化している。「ドライファイバーテクノロジー」は、乾いた状態で紙の繊維をバラバラに「繊維化」し、これらを再結合して加圧し求める形に成形する技術である(※)。
(※)関連記事:「脱紙」の流れを覆せるか、エプソンのオフィス向け製紙機が目指すもの
セイコーエプソンではこの「ドライファイバーテクノロジー」を応用し、機能繊維からマスクを製造する。現在、実証実験を行っており、量産は長野県の神林事業所、諏訪南事業所で2020年5月末から開始する予定である。
このマスク製造により、社内確保のめどが立ったことから、BCP(事業継続計画)用に購入を予定していた医療用マスクを無償提供する。長野県に対し、フェイスシールド5600枚、医療用マスク10万枚を順次、無償提供する。
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