特集
「Creo 7.0」はジェネレーティブデザインやリアルタイム流体解析、マルチボディ設計など注目機能が盛りだくさん:CADニュース(4/4 ページ)
PTCジャパンは、3次元設計ソリューション「Creo」の最新バージョンである「Creo 7.0」を発表した。機能強化ポイントのうち、特にジェネレーティブデザイン、リアルタイムシミュレーション、マルチボディ設計の3つがCreo 7.0を象徴するものだという。
その他の機能強化
その他、作業効率化のための機能改善として、Creo 7.0では、スケッチャーの操作性向上、MBD(モデルベース定義)機能の拡張、ドラフト機能の拡張、リアルタイムのレンダリング機能の強化などが図られている。
また、製造を考慮した設計という観点では、付加製造と除去製造に関する機能強化が行われている。3Dプリンタの活用を前提とした設計機能や出力支援機能が追加された他、スイス型旋盤への対応をはじめとする「Creo NC」の機能改善などが行われている。
【ついでに聞いてみた】Onshapeの買収とその後
同社は、2019年10月にクラウドベースの3D CADとして知られる「Onshape」を買収しているが、今回のCreo 7.0の説明会の中で、Onshapeの存在やCreoとのインテグレーションに関して触れることはなかった。
そこで、質疑の時間を使って、その疑問をぶつけてみたところ、トンプソン氏は「現時点でOnshapeとのインテグレーションに関して話せることはない。引き続き、(Creoとは)別の製品として存在していくことになるだろう。ただ現状、CreoとOnshape間のデータのやりとりには手間が掛かる部分もあるため、データ連携については改善する方向になると思う。だが、こちらに関しても具体的なスケジュールなどはまだ固まっていない」との回答にとどめた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 高度なデジタルツインを実現し、顧客企業のデジタル変革を加速させるPTC
PTCの年次テクノロジーカンファレンス「LiveWorx 2019」の基調講演に登壇した同社 社長 兼 最高経営責任者(CEO)のジェームズ・E・ヘプルマン氏は、「Digital Transformation:Harnessing New Technology for Industrial Innovation(DX:産業革新のための新技術の活用)」をテーマに、デジタルトランスフォーメーションの重要性や、その実現を支えるPTCの最新の取り組みについて紹介した。 - IoTとAR事業がCAD/PLMを超えるPTCの最大ビジネスになる日も近い!?
PTCジャパンは、米PTC 社長 兼 最高経営責任者(CEO)のジェームズ・E・ヘプルマン(James E. Heppelmann)氏の来日にあわせ、メディアブリーフィングを開催。ヘプルマン氏は、同社主力事業がIoTとARに急速にシフトしつつある現状を紹介した。 - 新機能を搭載した3D CADプラットフォーム「Creo」最新版を発表
PTCは、設計・製造関連機能を単一環境で提供する3D CADプラットフォームの最新版「Creo 6.0」を発表した。リアルタイムシミュレーション機能、AR、付加製造のブレークスルー機能を提供する。 - PTC、リアルタイムシミュレーション「Creo Simulation Live」を発表
PTCは、同社とANSYSの設計シミュレーション機能を組み合わせた新たな製品「Creo Simulation Live」ソリューションを発表した。設計環境でリアルタイムにシミュレーションを実行し、その場で確認できる。 - 設計からトポロジー最適化、3Dプリントチェック・出力まで全てをCreoの中で
PTCジャパンは2018年5月17日、3D CADシステムの最新版「Creo 5.0」に関する記者説明会を開催。今回はトポロジー最適化や熱流体解析、金属3Dプリンタ出力などに対応している。 - PTCはなぜ設計プロセスにおけるシミュレーション技術の活用に注力するのか
ANSYSとの業務提携の発表に続き、ジェネレーティブデザイン技術を有するFrustumの買収を発表したPTCは、ハイエンド3D CAD「Creo」による設計プロセスの変革を加速させようとしている。提携、買収といった一連の流れが意味するものとは何か。