ウェアラブルデバイスの2019年世界出荷台数は3億3650万台、耳装着型が躍進:ウェアラブルニュース
IDC Japanは、2019年の第4四半期と通年のウェアラブルデバイスについて、世界と国内の出荷台数を発表した。2019年通年の世界出荷台数は、前年比89.0%増の3億3650万台で、特に耳装着型デバイスは前年比250.5%増と著しい成長が見られた。
IDC Japanは2020年3月26日、2019年の第4四半期(10〜12月)と通年のウェアラブルデバイスについて、世界と国内における出荷台数を発表した。
今回の発表は「IDC Worldwide Quarterly Wearable Device Tracker 2019Q4」のデータに基づくものだ。それによると、2019年第4四半期の世界のウェアラブルデバイス出荷台数は、前年同期比82.3%増の1億1894万台、2019年通年では前年比89.0%増の3億3650万台となった。
特に著しい成長が見られたのは、音声アシスタント対応のイヤフォンやヘッドフォンなどの耳装着型デバイスで、2019年通年の出荷台数は前年比250.5%増の1億7047万台だった。
国内については、2019年のウェアラブルデバイスの出荷台数は、第4四半期では211万9000台、通年では617万台。こちらでも、最も成長したのは耳装着型デバイスで、トップベンダーであるアップルをはじめ、それ以外のベンダーも、音声アシスタント対応のミドルレンジ製品を投入したことが大幅増の要因と分析されている。また、腕時計型も大きく出荷を伸ばしている。
ベンダー別に見ると、2019年第4四半期のウェアラブルデバイス出荷台数は、上位からApple、Xiaomi、Samsung、Huawei、Fitbitの順となっている。
Appleは最新のAirPods、AirPods Pro、Apple Watch、Beats製品が順調に推移し、4340万台を出荷。Xiaomiはリストバンド型のシェアを落としたものの、耳装着型デバイスは伸びている。SamsungはGalaxy ActiveとActive 2スマートウォッチが、Huaweiは子供用時計とGT2スマートウォッチが出荷増をけん引した。過去2年間出荷台数が減少していたFitbitは、フィットネストラッカーを中心に数を回復した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 完全ワイヤレスイヤフォンのキラー技術「NFMI」の現在・過去・未来
左右分離型のワイヤレスイヤフォン、いわゆる完全ワイヤレスイヤフォンが人気を集めている。2016年ごろからKickstarterでベンチャー企業が製品化して話題となったところで、同年末にアップル(Apple)が「AirPods」を発売。 - ソニーが「発明」した新しい音体験、「ウェアラブルネックスピーカー」の秘密
ここ最近注目を集めている「ネックスピーカー」というオーディオの新ジャンルを生み出したのが、2017年10月発売のソニーのウェアラブルネックスピーカー「SRS-WS1」だ。今回は、このSRS-WS1の開発に関わったメンバーに話を聞いた。 - ヒアラブルデバイスによるグループ通話ソリューションを物流拠点に導入
リコーは、BONXが開発し、リコーがビジネス向け展開を進めるヒアラブルコミュニケーションデバイス「BONX Grip」およびクラウドサービス「BONX for BUSINESS」をコクヨロジテムが導入し、全国の物流拠点での運用を開始したと発表した。 - 耳音響認証で個人を特定しセンシングデータと連携するヒアラブルデバイスを発売
NECは、耳音響認証技術で個人を特定し、さまざまなセンシングデータを連携させることで一括管理や分析ができるサービス「NEC ヒアラブルデバイストライアルキット」の提供を開始した。 - 聴覚障害者に音を光と振動で届けるウェアラブル、富士通が提供開始
富士通は2019年6月11日、音を光と振動で感じるユーザーインタフェース「Ontenna(オンテナ)」の販売および同デバイスを活用したイベント支援サービスの提供を同年7月から開始すると発表した。また、同日から一部のろう学校で先行して同デバイスの体験版を無償提供している。 - 2022年のウェアラブルデバイス出荷台数は、全世界で1億9976万台を予測
IDC Japanは、2022年までのウェアラブルデバイスの「世界/国内出荷台数予測」および「市場動向予測」を発表した。2018年の全世界の出荷数は前年比8.2%増の1億2489万台で、2022年には1億9976万台の出荷を予測する。