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ソニーが予測分析ソフトを無償提供、分析理由の提示とPC単独動作が長所人工知能ニュース

ソニーは2019年6月12日、機械学習を用いた予測分析ソフトウェア「Prediction One(プレディクション ワン)」を開発したと発表した。同日より当面の間、無償で利用できる。

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 ソニーは2019年6月12日、機械学習を用いた予測分析ソフトウェア「Prediction One(プレディクション ワン)」を開発したと発表した。同日より当面の間、無償で利用できる。同ソフトウェアはデータ分析未経験のユーザーを対象としており、GUI上の画面を数クリックするだけで予測分析モデルの作成と結果確認を行えることが特徴だ。


Prediction Oneの利用イメージ(クリックで拡大)

 ソニーは機械学習に関する取り組みを加速させている。同社はディープラーニングアプリケーションをGUI環境で開発できる「Neural Network Console」などのAI(人工知能)ソリューションを開発し、2017年8月から提供を開始。また、同社グループの生産工場で利用していた機械学習による画像解析技術を応用し、2018年3月から製造業向けに画像判別ソリューションの提案を始めている。今回発表したPrediction OneはソニーのAIビジネスで第3の矢の位置付けとなる。

 同ソフトウェアでは、設備管理における機器故障、営業における顧客行動、人事における社員の退職など、さまざまな業務において予測したい事柄が簡単に分析でき、さらにその分析理由も同時に提示できることがメリットだ。また、同ソフトウェアはクラウドサービスではなく、ユーザーが利用するPC上でスタンドアロンに動作する。よって社外への持ち出しが適切でない機密データの分析にも適するという。

左:予測分析の応用事例 右:Prediction Oneが対象とするユーザー層(クリックで拡大)

 ソフトウェアを利用するユーザーは、予測モデルの基となる実績データ(教師データ)を用意する必要はあるが、データフォーマットはCSV形式に対応するため普段の業務で用いているデータをそのまま利用できる。この実績データをインポートし数クリックすると、予測したい事柄に最適なアルゴリズムが最大10種類ほど自動で選択され、学習を開始する。


Prediction Oneで予測モデルを作成する様子(クリックで拡大)

 作成された複数の予測モデルは自動で評価され、最も結果が良好だったものをユーザーに提示する。サポートするアルゴリズムは、ソニーが開発したフレームワーク「Neural Network Libraries」やその他オープンソースライブラリから実装されており、ランダムフォレストや二分探索木、ディープラーニングなど数十種類が用意されている。

 有償版の提供時期や、有償版提供後の無償版の扱い等については「現時点で未定」(ソニー R&Dセンター 総合技術開発第2部門 知的アプリケーション技術開発部 高松慎吾氏)。無償化した意図や今後のマネタイズについては、「まずは予測分析を利用するユーザーのすそ野を広げようと考えている。(マネタイズは)市場をよく知ってから検討したい」とした。

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